その他の法律・ガイドライン (全45問中15問目)

No.15

電子メールの送信に関する事例のうち,個人情報保護の観点から不適切なものはどれか。
  • 製品の質問メールへの回答で,その内容を知ってもらいたい複数の顧客のメールアドレスをCC欄に設定して返信した。
  • 通信販売の購入額上位10人の顧客に対して1通ずつメールを作成し,順位に合わせた賞品の案内を通知した。
  • 同窓生全員に配布してある同窓会名簿に記載された全員のメールアドレスを宛先に設定して,同窓会の案内メールを送信した。
  • 春の特別企画展を実施することになり,特定の会員のメールアドレスをBCC欄に設定して出展依頼のメールを送信した。

分類

ストラテジ系 » 法務 » その他の法律・ガイドライン

正解

解説

個人情報保護法では、個人情報を取り扱う事業者に対して、個人情報の漏えい、滅失、棄損などを防止するための安全管理措置の実施を義務付けています。メールアドレスの中には文字列から個人の特定が可能なものがあるので、個人情報を含むという認識のもとに慎重かつ適正な取扱いが求められます。

一度に複数の相手に電子メールを送信するとき、宛先メールアドレスを記載できる欄には「TO」「CC」「BCC」の3つがありますが、この指定を間違えた結果、メールからの情報漏えいに繋がるケースが増えています。

TO、CC、BCCには以下の違いがあります。
TO(宛先)
メールの宛先を指定する欄。複数のメールアドレスを「,(コンマ)」又は「;(セミコロン)」で区切って指定することで複数のメールアドレスを宛先にできる。
受信側ではTOの指定が見えるため、複数人を指定した場合、TOの相手が互いのメールアドレスを知ることになる。
CC(Carbon Copy)
TOで指定した送信先以外に、メールのコピーを送信する相手を指定する欄。
この指定では、TOの相手及びCCで指定した相手に、すべての宛先メールアドレスが公開される。すなわち送信者、TOの相手、CCの相手の3者間ではメールアドレスが全員に知られることになる。
BCC(Blind Carbon Copy)
TOで指定した送信先以外に、メールのコピーを送信する相手を指定する欄。
CCと異なり、ここで指定したメールアドレスは他の送信相手には通知されないため、TO又はCCの相手に宛先メールアドレスを知られたくない場合に使用する。
12.gif/image-size:511×212
この性質を踏まえて、個人情報保護の観点で不適切なメール送信がどれであるかを考えます。
  • 正しい。CCに指定した複数の顧客間でメールアドレスが知られてしまうため不適切です。
  • 一通ずつTOに宛先を指定して送信しているため問題ありません。
  • 同窓生全員の間で相互にメールアドレスが知られることになりますが、同窓会名簿に記載されたメールアドレスは、名簿の作成時に利用目的と第三者に渡すことについての同意の上で収集されたものであるため問題ありません。
  • BCC欄に記載したメールアドレスは他の送信相手には通知されません。したがって会員メールアドレスの漏えいには繋がりません。
© 2009-2024 ITパスポート試験ドットコム All Rights Reserved.

Pagetop