ITパスポート平成26年春期 問1

問1

小売業のビジネス戦略の立案において,"優良顧客の維持"がCSF(Critical Success Factor)として設定された。このCSFの達成度を評価するために用いる分析として,最も適切なものはどれか。
  • 顧客別のRFM分析
  • 新規顧客のデモグラフィック分析
  • 新商品のPOS分析
  • 店舗別商品別売上高のABC分析

分類

ストラテジ系 » 経営戦略マネジメント » ビジネス戦略と目標・評価

正解

解説

CSFは、"重要成功要因"とも呼ばれ、経営戦略やITガバナンスなどを計画的に実施する際、その目標・目的を達成する上で決定的な影響を与える要因で、重点的に資源を投下して取り組むべき重要な目標を意味します。

"優良顧客の維持"がCSFとして設定されているので、達成度を評価するためには「優良顧客の分類」「優良顧客の増減」などを把握できる分析手法が必要となります。
  • 正しい。RFM分析は、顧客の購買行動のうち、Recency(最終購買日)、Frequency(購買頻度)、Monetary(累計購買金額)という3点に注目して顧客分析を行う手法です。この分析では顧客の購買履歴から優良顧客を分類でき、その後の購買行動をチェックできるので"優良顧客の維持"の達成度を評価するための分析として適切です。
  • デモグラフィック分析は、年齢・性別・職業・年収・住所・家族構成など人口統計学的属性で分類して行う分析のことです。新規顧客にこの分析を適用することで、傾向を把握することができますが"優良顧客の維持"というCSFとは関係がありません。
  • POS分析は、リアルタイムで取り込まれた販売店の販売情報を元に分析を行う手法です。新商品のPOS分析では、新商品の売上数、購買層、販売が多い時間帯などを明らかにすることができますが"優良顧客の維持"というCSFとは関係がありません。
  • ABC分析は、分析する要素・項目群を大きい順に並べ、上位70%を占める要素群をA、70%~90%の要素群をB、それ以外の要素群をCとしてグルーピングする分析手法です。店舗別商品別売上高のABC分析は、優良店舗や優良商品を明らかにすることはできますが、優良顧客を把握することはできません。
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