平成22年春期試験問題 問70

共通鍵暗号方式では通信の組合せごとに鍵が1個必要になる。例えばA~Dの4人が相互に通信を行う場合は,AB,AC,AD,BC,BD,CDの組合せの6個の鍵が必要である。10人が相互に通信を行うためには何個の鍵が必要か。
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分野:テクノロジ系
中分類:セキュリティ
小分類:情報セキュリティ対策・実装技術
解説
共通鍵暗号方式でn人が互いに通信を行う場合、通信経路の数だけ鍵が必要となります。10人が相互に暗号化通信を行う場合、10人から2人を選ぶ組合せ数が通信経路数となるため、組合せ数を求める公式を使って通信経路数を求めます。
n個の中から異なるr個を取り出す組み合わせの場合の数
nCrn!(n-r)!r!
式で表すと難しいですが、簡便に使うには、式の分子にはnから1ずつ少なくしながらr個の数字を乗じる式、分母にはrから1までの数字を乗じる式を当てはめて計算します。

10人から2人を選ぶ組合せ数は10C2で表すことができ、分子には10と9の2つの数を乗じる式、分母には2と1を乗じる式が入るので、

 10C210×92×1=45通り

したがって必要な鍵の数は「45個」とわかります。

共通鍵暗号方式においてn人が相互に暗号化通信を行う場合の必要となる鍵の数は「n(n-1)2」、公開鍵暗号方式でn人が互いに通信を行う場合の鍵の数は「2n」の式で求めることができます。

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