ITパスポート試験 用語辞典

USB【Universal Serial Bus】ゆーえすびー
現在最も普及している周辺機器接続のためのインターフェイス。シリアルバス規格のひとつであり、主な特徴として、ハブを使うことで最大127台まで接続可能、ホットプラグ・プラグアンドプレイが可能、バスパワー方式に対応しており小電力のデバイスならコードを介して電源供給が可能なことなどが挙げられる。
データ転送速度は、USB1.0が12Mbps、USB2.0で480Mbps、USB3.0では5Gbps、最新のUSB3.1規格では10Gbpsとなり、さらに給電能力も強化されている。
分野:
テクノロジ系 » コンピュータ構成要素 » 入出力デバイス
出題歴:
22年秋期問70 23年特別問87 
重要度:

(Wikipedia ユニバーサル・シリアル・バスより)

ユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus、略称 USB、ユーエスビー)は、コンピュータ等の情報機器に周辺機器を接続するためのシリアルバス規格の1つである。

概要

ユニバーサル(汎用)・シリアル・バスの名の示す通り、ホスト機器にさまざまな周辺機器を接続するためのバス規格であり、最初の規格となるUSB1.0は1996年に登場した。現在のパーソナルコンピュータ周辺機器において、最も普及した汎用インターフェース規格である。(後々、とも呼ばれるようになる)従来からのRS-232CシリアルポートやIEEE 1284パラレルポート、PS/2コネクタの置き換えを狙って開発された。

USB規格では、1つのバスについて周辺機器は最大で127台接続可能である。接続口が足りない場合には、ツリー状に拡張できるUSBハブの使用も想定している。プラグアンドプレイにも対応しており、規格制定当時の一般的な外部インターフェースでは不可能だったホットプラグも可能としていた。

さらにUSB2.0の登場によって転送速度が大幅に向上し、従来はIDEやSCSI、イーサネットなど高速転送規格が必要だったハードディスクドライブ等の機器との接続にも用いられている。

ホストバスアダプタからの周辺機器への電源供給を規定している(バスパワー)。そのため従来のコンピュータ周辺機器だけでなく、事務用品や携帯電話、デジタルオーディオプレーヤーなど多様な機器へ電力を供給をする用途にも使用されるようになった。この機能に特化してデータ通信を一切行わない安価な接続ケーブルも販売されている。

USBはホスト機器と周辺機器を接続する規格であり、ホスト同士・周辺機器同士の直接接続には非対応で、電力供給能力が低いといった限界や柔軟性に欠ける部分はあるものの、現在のパーソナルコンピュータ環境では利便性に優れ、周辺機器との接続に最も使用される規格である。特に外部記憶デバイスとして扱えるUSB接続のUSBメモリは可搬性の高さからよく利用されている。

当初はインテル、マイクロソフト、コンパック(現 : ヒューレット・パッカード)、レーション(現 : ヒューレット・パッカード)、IBM、日本電気、ノーザンテレコム(現 : ノーテルネットワークス)が仕様を策定したが、2009年3月現在では、NPOである"USB Implementers Forum, Inc." (USB-IF) が仕様の策定や管理などを行なっている。USB-IFは、インテル、ヒューレット・パッカード、マイクロソフト、日本電気、NXPセミコンダクターズ、テキサス・インスツルメンツの6社が主導企業であり、合計180社で構成される。

特許

USBデバイスの製造にあたっては製造者を識別するためのベンダーIDの申請を行う必要があるものの、特許使用料は無料とされている。ただし、類似独自規格の乱造乱立を防ぐ目的で特許自体は存在している。

多くの他のバス規格では、特許料の支払いの関係で個別での契約が必要であるなど、中小法人の参入が難しかったのに対し、USB規格ではルールさえ守れば事実上誰でも参入可能なことが普及を促進したと言われており、玩具など幅広い機器が発売されている。

USBの各世代

ファイル:USB & Thunderbolt? Speed Comparison.jpg|thumb|ThunderboltとUSBの転送速度

USB規格は、最大転送速度の向上などを求めて何度か規格が拡張されている。これらは1.1から3.1まで上位互換であり、機能や性能が下位規格に縛られる事を除けば、下位規格品と上位規格品を接続しても正しく動作する事が求められている。

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USB 1.0

USB1.0
1996年1月発表。最大12Mbps。

USB 1.1

USB1.1
1998年9月発表。USB 1.0の規格仕様を電源管理等について改善した。最大12Mbps。

USB 2.0

USB2.0
2000年4月発表。USB 1.1の規格仕様に、High Speedモード(最大480Mbps)を追加した。

480MbpsのHigh Speed転送やそれをサポートする機器と、規格のバージョン番号であるUSB2.0を同一の意味で使う場合があるが、これは誤用である。USB2.0規格では依然としてFull SpeedデバイスおよびLow Speedデバイスは設計および製造が可能でかつ販売および利用が可能である。USB-IFではHigh Speedであることを明示したいような場合の用語として"Hi-Speed USB"を使うように指導している。

USB 3.0

USB3.0
USB 3.0の規格はUSB-IFで標準化が進められ、2008年8月のIntel Developer Forumにて、revision 1.0が2008年第4四半期に登場すると明言され、同時にピンの仕様とコネクタおよびケーブルのプロトタイプが出席者に対して公開された。その後、正式な通称が「SuperSpeed USB」とされ、この新しいロゴも公開された。2008年9月には暫定規格であるrevision 0.9が決定された。

2008年11月17日に「SuperSpeed USB Developers Conference」上で正式な仕様が発表され、USB 3.0規格はrevision 1.0として正式なものとなった。

USB 3.0は、物理的な後方互換性を保ちつつ、最大データ転送速度が5Gbps(ただし、8ビットのデータが10ビットの信号に変換されて送られるので実際のデータの転送速度は4Gbps=500MB/sが上限)となり、USB2.0の約10倍になった。ピンの数が従来と比べて標準では5本増えて9本となり、USB On-The-Go 対応のオプションでは計10本となるが、ピン形状が工夫され従来のUSB 1.1やUSB 2.0対応の(標準)A端子、(標準)B端子、マイクロB端子との物理的な後方互換性は確保された。最大伝送距離はUSB 2.0の5mに対して3mとされる。符号化方式がUSB 2.0のNRZIに対して8B/10BとPRBSが採用され、通信モードも半二重から全二重(単信2組)となる。物理層にはPCI Express 2.0の技術が準用されている。給電能力がUSB 2.0の500mA (5V) から最大900mAに増やされた。携帯機器への配慮から消費電力の削減が強く求められ、SuperSpeedではが排除され、4つの待機モードも新たに設けられた。

また、USB 3.0対応機器のコネクタの絶縁体部には1.1/2.0との区別のため青色を使用することが推奨されている。

電磁放射ノイズのピークを下げるために、スペクトラム拡散クロックが必須とされた。光伝送も含まれる予定だったがコスト面からの反対が多く、revision 1.0での導入は見送られた。光伝送技術の導入に積極的なインテル社は、将来の採用を構想している。

放射電磁雑音対策のために、信号ケーブルにはシールド付きの物を使用するが、規格である3mの伝送距離を満たした試作品は直径6mmあり、携帯機器によってはUSBケーブルで宙に浮いてしまう。そういった事態を避けるために今後、伝送距離を1m程度に短くし、伝送損失が許される範囲の規格で更に細い信号ケーブルを使う事も検討されている。

USB 3.0がチップセットに内蔵されることでマザーボードの標準機能に含まれるのは、AMD社ではA75、Intel社ではIntel 7シリーズからである。

増設インターフェイスカードを使用する際には、通信速度のボトルネックに注意が必要となる。USB 3.0の1ポートあたりの最大転送速度は5Gbpsであり、PCI Express x1 (Gen2) の最大転送速度も5Gbpsであるため、市場に多く出回っているPCI Express x1のインターフェイスカードを増設した場合、USB 3.0を2ポート以上接続して利用するとPCI Express x1の転送速度がボトルネックとなる。これを避けるために、PCI Express x4スロットで接続するインターフェイスカードも登場している。また、PCI Express x1のマザーボードからの最大供給電力は10Wであるが、USB 3.0の2ポートに規格上限の電力を供給すると9Wとなり、余力に乏しい。このため、多くのPCI Express x1のインターフェイスカードには、電源ユニットからの電力線を接続する補助電源端子が備わっている。

2012年までの多くのパソコンで、USB3.0が1ポート(もしくは2ポート)と残りがUSB2.0ポートという組み合わせにされている理由は、(1) 技術的にルネサスのUSB3.0コントローラが2ポートまでしか対応していないこと、(2) USB3.0の要求する電力がUSB2.0よりも高く、容量の大きな電源が必要になってくること、および、(3) チップセット内蔵の場合、CPU⇔サウスブリッジ間のバス・バンド幅が現状では十分でないため、現状では全てのポートをUSB3.0化することは技術的に不可能であること、などが原因である。

USB 3.1

USB 3.0 Promoter Groupは2013年8月1日、USB 3.1規格の策定完了を発表した。USB 3.1はSuperSpeed USBで10Gbpsの転送速度を可能とするものである。

SuperSpeed USB 10Gbpsはより効率的なデータエンコードを使用し、現行のSuperSpeed USBの2倍の実効データスループット性能を実現する。一方で現行のUSB 3.0とのソフトウェア階層やデバイスのプロトコルとの互換性は保証され、5.0GbpsのUSB 3.0ハブ・デバイスやUSB 2.0製品との互換性も保たれる。

Wireless USB

Wireless USB

Wireless USBは、2005年5月に発表された。無線通信によるデバイス接続をサポートする。Agere Systems(現 : レーション)、HP、インテル、マイクロソフト、NEC、フィリップス、サムスン電子の7社により策定された。有線USB規格と接続性を考慮しているが、それらとは独立した規格として作成されている。

機能概略

USBでは、1つのバスに仕様上最大127台の機器を接続し同時に使用することができる。ホットプラグにも対応する。ただしOS、USB機器によっては、取り外す場合USBデバイスを停止させる手順を実施しないと警告が出ることがある。これは、ドライバ・ソフトウェアの処理で、状態の不整合による不具合が起こることがあるためである。

ホストを根 (root) とし、ハブとデバイスによる木構造の接続形態をとる。通信データはパケット化され送られる。ハブとデバイスは動作中それぞれ独立したバスアドレスを持つ。このアドレスはデバイスがバスに接続時にホストにより動的に割り当てられる。アドレスは7ビットであり、特殊用途のアドレス0を除くと127個の個別デバイスが同一バス上に同時に存在できる。パケットは基本的にブロードキャストされ、パケットに指定されているあて先アドレスを見てデバイス側で必要なパケットを受信する。通信はホスト側からの働きかけにより開始される必要がある。したがってSCSIなどと異なりバス上でデバイス側からの通信は基本的な規格内では行えない。周辺機器同士を直接接続するための仕様USB On-The-Goがあるが、これはどちらか片側がホスト動作することで同一のセマンティックスとなるようになっている。

転送速度

Low Speed(LSモード) - 1.5Mbps
キーボードやマウスなど、高速な通信が必要ない周辺機器に用いる。
Full Speed(FSモード) - 12Mbps
イメージスキャナーやプリンターなど、通信速度が要求される周辺機器に用いる。USB 1.1まではこの速度が最大である。G5 Laser Mouse等、ロジクールの一部のマウスでも用いられている。
High Speed(HSモード) - 480Mbps
大容量ストレージなどを実用的な速度で扱える。USB 2.0で新設された。
SuperSpeed(SSモード) - 5Gbps
SSD (Solid State Drive) 等の高速デバイスを扱える。USB 3.0で新設された。
SuperSpeed(SSモード) - 10Gbps
600MB/s以上のSSD等高速デバイスを扱える。USB 3.1で新設された。

独自の高速化技術

HDDなどを接続するとHigh SpeedモードでもMass Storageクラス準拠では転送速度がボトルネックとなる場合があるため、転送方法の工夫で実効速度を向上させる製品を出荷しているところがある。バッファローの「TurboUSB」とアイ・オー・データ機器の「マッハUSB」がそれで、20% - 30%高速化すると謳っている。ソフトウェアで処理するため接続するパソコンの性能に依存し、両社ともWindowsとMac OSのみの対応となっている。

転送モード

コントロール転送
デバイスの設定・制御のためのもの。
インタラプト転送
一定間隔でデータを転送するためのもの。キーボードやマウスなどに使われる。名前から想像されるのとは異なり、ホストからの一定間隔のポーリングによって実現される。
バルク転送
比較的まとまった量のデータを非周期的に転送するためのもの。補助記憶装置やイメージスキャナなどに用いられる。
アイソクロナス転送
連続的周期的なデータを転送を行う。再送がないため確実性は保証されない。ビデオや音響機器の入出力などに使用される。
USB Attached SCSI Protocol

USB Attached SCSI Protocol(略称 UASP)とはUSBの拡張仕様で通信プロトコルの一つである。

一般的に補助記憶装置との通信はバルク転送が使われており、転送効率の悪さから通信速度の低下を招いていた。それに代わりSCSIデバイスで使われていた通信プロトコルを応用することで通信速度の改善を図ることができる。

UASPを利用するにはパソコン及びデバイスの対応と、それらを制御するOSの対応がそれぞれ必要である。

デバイス・クラス

USBクラス
USBでは、周辺機器の機能によってグループ分けされた デバイス・クラスと呼ばれる仕様群が定義されている。それぞれのクラス仕様(クラス仕様によってはサブクラスの仕様)に従って作成されたデバイスには統一した制御インターフェースが用意され、クラス仕様に準拠した機器類は、クラス・ドライバーと呼ばれる共通のデバイスドライバ・ソフトウェアによって動作させることができるため、同一クラスであれば製品ごとに個別のドライバ・ソフトウェアを作る必要がなくなっている。例えば、多くのUSBメモリはマスストレージ・クラスというクラスに属しており、OS側がマスストレージ・クラス対応のクラス・ドライバを用意していれば、USBメモリがクラス仕様に準拠する限り、新たにドライバをインストールする必要がなく、初めて接続してもすぐに動作する。ただし、実際にはデバイス側の仕様違反、特定ホストの動作に依存したデバイスの実装、仕様上の曖昧さによるぶれなどにより、共通のクラス・ドライバでは動作しない、ドライバ内に不具合回避処理が盛り込まれる、専用ドライバが提供される、という場合もある。

2009年11月現在、USB.orgによって定義されているデバイス・クラスは以下の通りである。

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ホストコントローラの種類

USB規格ではホストコントローラの規格を定義しておらず、以下のホストコントローラ規格はUSBの仕様外である。複数のホストコントローラ規格がある。これらは制御方法が異なるため、それぞれ別のドライバが必要である。ただし同一ホストコントローラ規格内では共通のものが通常使える。
UHCI (Universal Host Controller Interface)
インテル社が開発し、インテルおよびVIA社のx86用チップセットで採用されている。USB1.x時代に開発され、Full/LowSpeed対応。
OHCI (Open Host Controller Interface)
マイクロソフト社、ナショナル セミコンダクター社、コンパック社が開発し、インテル・VIA社以外のチップセットで使われている。USB1.x時代に開発され、Full/LowSpeed対応。
EHCI (Enhanced Host Controller Interface)
インテル社が開発した。ただしコントリビューター(貢献者)としてコンパック社、ルーセント・テクノロジー社、マイクロソフト社、NECが挙げられている。USB2.0規格で新設されたHighSpeedをサポートする。通常Full/LowSpeedデバイスとの通信を行うための"Companion HostController"(UHCI、OHCIが普通)が同一チップ内に実装され、Full/LowSpeedデバイスがハブを通さず直接接続されたときに通信を担当する。EHCIはFull/LowSpeedデバイスとの通信も行うことができるが、その場合にはデバイスとの間にあるUSB2.0規格ハブによりHighSpeedへの通信速度変換が行われた上で実行される。
xHCI (eXtensible Host Controller Interface)
インテル社が開発した。USB3.0規格で新設されたSuperSpeedをサポートする。すでにインテルより提供が開始され、周辺機器の開発が始められている。
WHCI (Wireless Host Controller Interface)
インテル社が開発した、Wireless USBのホスト規格である。UWB一般の制御とWireless USBのホスト部と複数の機能を同時に定義している。Wireless USB部分の制御方法はEHCIと似ている。
ScanLogicのSL811HST、NXPセミコンダクターズのISP1160 等
組み込み用途向けのマイコンバス直結型USBホストコントローラー。規格化はされていないのでメーカーが異なると全く互換性は無い。

物理接続

端子類/コネクタ

端子類/コネクタの形状はUSB規格で定められている。ミニA端子B端子、ABソケットについては拡張規格であるUSB On-The-Go規格内で定められている。





2009年3月現在、定義されている端子形状には以下のものがある。

  • USB 2.0までの対応品
    • USB Aプラグとソケット (Standard-A)
    • USB Bプラグとソケット (Standard-B)
    • ミニUSB仕様
      • ミニAプラグとソケット
      • ミニBプラグとソケット
      • ミニABソケット
    • マイクロUSB仕様
      • マイクロAプラグとソケット
      • マイクロBプラグとソケット
      • マイクロABソケット
  • USB 3.0までの対応品
    • USB Aプラグとソケット (Standard-A)
    • USB Bプラグとソケット (Standard-B)
    • マイクロBプラグとソケット

A端子類はコンピュータ本体やハブ(下流・デバイス接続側)に、B端子類は周辺機器やハブ(上流・ホスト接続側)に使われている。ミニB端子類は、デジタルカメラなどの小型デバイスに使用される。端子形状を変えることにより接続方法を制限し、バストポロジーの木構造が保たれるように配慮されている。

ミニABソケット(メス側コネクタ)は、ミニAプラグとミニBプラグのどちらでも接続できるものであり、マイクロABソケット(メス側コネクタ)についても同様である。詳しくはUSB On-The-Go参照のこと。携帯情報端末やスマートフォンなどの一部で使われている。これらの搭載機はパソコンに接続する場合は『子機』として動作し、単体の場合は他のUSB機材を接続して『親機』として使うことを前提としている事と小型化のために採用している。使用時は接続ケーブルを交換することでどちらの動作をすべきなのかを判断している。本体側もUSBホスト機能を内蔵している。

USB 3.0まで対応出来る端子とソケットが2008年11月から新しく仕様に加わった。従来どおりUSB 1.1以降での上位互換性を守り、USB 3.0まで対応可能な端子とソケットはUSB 1.1以降の物との混用が可能である。USB 3.0でのピン数の増加に対応して新たな端子とソケットは、USB 2.0までの規格形状を満たしながら、奥まった位置 (A) や2段重ね (B)、横位置(SideCarと呼ばれる横並びの配置、Micro-B)に追加の端子が増やされた。

端子は、データ端子よりも電源端子の方が長くなっている。これは、機器が挿抜される際、電源が入っていない状態でデータ端子に電圧がかかり、機器を破損するのを防止するためである。

補足:WACOMが出していた液晶タブレットPL-550はミニDINコネクタ4ピン形状のコネクタを採用している。しかし、ピンアサインはS端子ともADB (Apple Desktop Bus) とも異なる。現在、日本国内でこのケーブル単体での入手は困難である。

ピン配置
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端子形状・方向

USB A端子はその端子を正面から見るといずれの側からも単なる長方形となっており、接続するための裏表を間違う事がある。実際にはオス側(穴のある側)表面にかかれているUSBのマークにより判断が可能だが、それを利用者が意識せず逆差ししようとすることがある。USBポートおよびオス側コネクタ内の厚みの半分ほどをプラスチックの板で塞ぐことにより、逆差しが物理的に不可能になるようにしてあるので(本記事内の各写真を参照)USBプラグが差せない、という状況になる。

バッファローはA端子の表裏どちらを挿しても正常に使用できる独自仕様の「どっちもUSB」シリーズ(USBハブ・ケーブル等)を2012年に発売した。

ケーブル

規格ではケーブルはHigh/Full Speed用とLow Speed用の2つが定められている。安価に製造できるようLow Speed用は電気的特性が緩い。Low Speedデバイスではケーブルが分離できるように設計することが明示的に禁止されているため、単独のケーブルはすべてHigh/Full Speed用となる。

誤接続を防ぐため、A端子はホスト側、B端子はデバイス側と規定されている。このため、両側がA端子、あるいは両側がB端子であるようなケーブルは規格違反品である。

またこれとは別に、A端子とAソケットが付いたUSB延長ケーブルはA・B端子使い分けの点では問題がないが、複数接続によって規定の長さを超える危険性があるため、これも規格で明示的に禁止されている。USBロゴがついていた場合は、ロゴの無断使用となる。

互換性

バージョン間

USB 2.0規格はUSB 1.1規格と互換性を保つように設計されたため、USB 2.0規格のUSBポートにUSB 1.1規格で設計された機器をつないでも使える。また、USB 2.0規格で新設されたHighSpeed機器をUSB 1.1規格で設計されたポート、ハブにつないだ場合でも、FullSpeedの転送速度で使用できる。また、USB3.0規格は、USB2.0規格と互換性があるように設計されている。しかし、現在のUSB3.0規格に準拠していない製品にもかかわらず、USB3.0をうたっている製品がある。これらは、USB2.0との互換性がない・転送速度が遅いなどの不具合を起こす可能性がある。

ケーブル


USBケーブルの規格はUSB2.0で変更されていないので、同じものが使えることになっている。USB1.1の規格を正しく守っていない低品質のケーブルでは、HighSpeed通信においてケーブルの長さなどに制約を受けることもある。また「USB2.0対応」と称するケーブルも発売されている。これはシールド線構造等外部からのノイズを防ぐ工夫がなされているものと考えられる。

ホストコントローラ


、いわゆる相性によりどちらかでないと正常に動作しないデバイスが過去に存在したものと考えられる。

相性

USBホストコントローラとUSBデバイス側のコントローラのメーカー、モデル、ファームウェア等の差異、かつてはさらにOSやドライバ側の問題などによっても相性問題が生じたことも知られており、特に規格成立初期に登場したコントローラ同士を接続した際に混乱を生じたこともあった。

この“初期の相性問題”については、インテル社が自社製のPC用チップセットにUSBホストコントローラを内蔵することによって各デバイスがインテル社製チップセットのホストコントローラおよびWindowsへの接続に対して互換性の確保を図ることで、間接的に機器間の相性問題も収斂してゆくという結果を、USB1.1、2.0ともに辿っている。

また、USB1.1までの仕様では、インピーダンス等の電気的特性における仕様がゆるく、規格適合性試験も必須でなかったため、相性問題の発生を抑制し切れないという事情もあった。USB2.0仕様からは電気的仕様が厳密になり、USBロゴを取得するための規格適合性試験も必須となったため、「相性問題」はほぼ解消されたといわれる。

しかし、市場やユーザーの手元には、初期に製造され相性問題を抱える製品が現存している場合もあり、また、一部のメーカー・ベンダー製ホストコントローラとコントローラ間などにおいては、相性問題を発生する状況も依然として存在し続けている。

具体的な症状としては、USBメモリが認識はされるが中身が表示されない(別のコネクタに接続すると正常に動作する)、ストレージモードで接続している携帯型音楽プレーヤーが途中でシャットダウンする、などが挙げられる。

複数機器接続

規格上は、最大127台までの機器を一つのバスに接続することができる。木構造の「深さ」を示す Tier は、ルートハブ(ホスト)を含め7段までに制限されている。つまりデバイスとホストの間にハブは最大5台まで存在することができる。ケーブルの最大長は規格では遅延時間とVBUSの電圧降下の最大値として定められており、ケーブル1本あたり最大26nsおよび125mVである (§7.1.16, 7.2.2)。ケーブルの遅延時間はケーブルの構造や材質で変わる。そのため特定の物理性能のケーブルを定めなければ長さを逆算することはできない。

しかし実際には、USBコントローラやハブとUSB機器の「相性」や、ハブの備える物理的なポート数などによって制約を受け、USB関連デバイスの開発メーカー等における接続テストのような場合を除けば、日常的に実際に127台のデバイスを接続して利用する例は極めてまれといえる。言い換えるなら、エンドユーザーが規格上の論理接続数を一般的な利用の範囲内で飽和させるという使用例はまずあり得ず、余裕をもった規格であるといえる。

USB給電

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USBは、基本的には信号ケーブルとして設計されている。その一方で実際的な利便性にも配慮し、小電力のデバイスについては、接続される周辺機器の駆動用の電源をUSBケーブルで供給するバスパワード(“バスパワー”と省略されることが多い)による駆動にも対応している。供給電圧は5V (±10%)、最大電流はローパワーデバイスは100mA、ハイパワーデバイスは500mA (USB2.0) ・900mA (USB3.0) までとされている。USBデバイスがサスペンド状態の場合は最大電流は500μAまでだったが、2007年リリースのLink Power Management Addendum ECNにより2.5mAまでとなった。

USB Battery Charging Specification (USB BC)

USB給電のための規格で、USB2.0規格の給電仕様の拡張が試みられている。USB IFにより2007年にRevision1.1、2010年にRevision 1.2がリリースされた。従来のUSB2.0ポートはStandard Downstream Port (SDP) と定義し、新たにチャージングポートと呼ぶ2種類が規格化されている。

Charging Downstream Port (CDP)
1.5Aまでの給電に加えデータ通信もサポート。データラインでのハードウェアハンドシェイクを行うことで、エニュメレーション(接続認識)の前でも1.5Aまでの給電が可能。ハイスピードモードでは900mAまで。
Dedicated Charging Port (DCP)
1.5Aまでの給電のみをサポートしデータ通信は行わない。端子のD+とD-ピンを短絡させることでDCPと認識させる。エニュメレーションは行わない。

USB Power Delivery (USB PD)

2012年7月にUSB 3.0プロモーターグループはUSB PDの規格化を完了したと発表した。

USB BC 1.2と共存して使用される。5つのプロファイルがあり、認証されたPD対応USBケーブル、USB A/Bコネクタを使用することで20V、100Wまでの電源供給が可能となる。マイクロUSB B/ABコネクタでは最大20V、60Wまでとなる。ホストからデバイス、デバイスからホストへの電源供給がケーブルのつなぎかえなしで可能。

経緯

USB給電仕様は、当初はローパワーデバイスについてはPC/AT互換機におけるPS/2コネクタの置き換えを念頭に、マウスやキーボードに搭載される小電力の半導体ロジック等の駆動を前提として設計された。またハイパワーデバイスについてもそれらのロジック回路などよりは電力を要求するものの、いずれもスピンドルの駆動やデバイスの充電手段等としての利用を想定したものではなかった。このため小型ノートパソコンの一部などのように供給電流を抑えてある場合、500mAに近い電流で動く事を想定しているUSB接続機材の動作が不安定だったり動作しない事もある。

ハイパワーデバイスとしての仕様以上の電力を要求するディスクドライブ等のモーター駆動式の機器や、大規模な集積回路などを含み電力を消費する画像用のキャプチャー機器等については、USBバスは純粋に信号バスとしてのみ利用し、電力は機器側で用意する「セルフパワー」と呼ばれる接続手段を用いることとされた。

バスパワードのデバイスを多数接続、あるいはバスパワードのハブを使用して多段接続をすると、給電能力を超えるため、ポート側には給電をシャットダウンする機能が備わっている。ユーザー側でも不用意に過大なたこ足配線とならないよう、市販のバスパワー駆動のUSBハブは殆どが4ポート以下で構成されている。

USBポート、バスパワードのハブにおいて、給電能力を大幅に越えた合計消費電力となるポートの接続はサポートしておらず、最悪の場合、ハブやPC側のインターフェース・カードやバス、電源回路などの保護回路が作動するか、機器にダメージを与えることがある。

より電力消費の大きいデバイス

しかし市場では実際に、USBの普及に伴いこの僅かな供給電力を、2.5インチおよび1.8インチのポータブルハードディスクドライブ、また、消費電力の大きいDVD-Rの書き込みドライブ等のスピンドル媒体への供給電力に転用したり、携帯電話やPHSなどの電池充電用の電源として流用する例が目立ち始めた。

コンピュータ本体との接続ケーブルとAC電源を別に用意する煩わしさをなくすために、1本のケーブルで機器を接続したいというユーザーの要求は根強く、USBの給電能力を増強するべくPlusPowerという電圧と電流の拡張も検討されていた。しかし、安全性や互換性の問題などの指摘も相次いだことから正式に仕様には盛り込まれなかった。

PoweredUSB

この問題を解決するため、PoweredUSBという、USB 2.0ポートを拡張した独自規格が登場した。供給電圧5V・12V・24V。最大電流は6A。PoweredUSBに対応した接続ケーブルが必要とされる。しかし、2012年11月現在、この規格はUSB-IFから正式な承認を得られていない。

また、デバイスとは認識させず、電源のみを供給させる周辺機器も存在する。1台の機器に対して、2つのホストコネクターから2台分のバスパワーを供給するための特殊な二股ケーブルなどが該当する。

モバイル機器充電用規格

中国・情報産業部では、携帯電話の充電器にUSBポートを設け、複数キャリア間でもACアダプターが共用できるようにする方針を打ち出している。

2007年4月には、USB経由での充電時間を短縮するための規格「Battery Charging Revision 1.0」が策定された。これは、充電器などが、USBのホストが強い電流を流すことができるかを検知することで、従来のUSB 2.0規格における上限の500mAを超える電流を得ることを実現する仕組みの規格である。

2009年6月に携帯電話の業界団体やEUでも携帯電話端末の充電器のコネクタにマイクロUSBを採用し、共通化する動きがでてきた。

給電専用ポートとしてのUSB

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市場では、PCやセルフパワー型のハブのUSBポートからコンセントのように電力が得られる点を利用して、USBを電源供給にのみ用いる周辺機器が次第に登場するようになった。モバイル機器だけでなく、携帯ゲーム機、デジタルオーディオプレーヤー等の携帯機器用の充電器・充電用ケーブルや、小型扇風機、電灯といったデバイスとは認識されない周辺機器、中にはUSBから電源を得る利点がほとんど見出せないようなものも商品化されており、電気街の商品棚をにぎわせている。年末になると登場する卓上クリスマスツリーや、夏季の扇風機などはもはや風物詩でさえある。中には、USBによるバスパワー30本分(並列接続で15アンペア、計75ワット)を電源として用いる「焼き肉プレート」を自作した人物も存在する。

一方、これらのような「給電専用ポートとしてのUSB」タイプ周辺機器の展開を追う形で、単に電源を供給するために電力供給機能のみに限定した、USBポートと同一形状のコネクタを持つACアダプタや、充電式の電池や乾電池等を使用した給電ユニット等も発売されている。このような製品を使用することによって、外出時にACアダプタを持ち歩かずに充電可能で、かつ複数の機器を単一のACアダプタで使用することが出来る利便性がある。

ただし、メーカーが保証している一部機種を除いて、これら「電力供給専用のUSBポート関連製品」を用いて充電することは機器メーカーの保証対象外となる。

また、これらの「給電専用ポートとしてのUSB」タイプ周辺機器と、通常のインターフェースとしてのUSBポートを接続する場合も、ほとんどが動作保証の対象外となる(そもそも、ホスト側の許可を得ずにターゲットが勝手に「電力を奪う」実装はUSB規格違反である)。

最近では、高性能なUSB電源供給能力を謳ったマザーボードも販売されている。

歴史

USBは、それまでのレガシーインターフェースに代わる新たな汎用バス・インターフェースとして、コンパック(現 : ヒューレット・パッカード)インテル、マイクロソフト、NECなどにより策定された。

USBは、当初からホットプラグを可能とする画期的なインターフェースとして注目を集め、Microsoft WindowsではWindows 95 OSR2から、MacintoshではMac OS 8.1からサポートされるようになった。ただし、Windows 95 OSR2とUSB Supplemental Support、及びメーカー提供のデバイスドライバの組み合わせによる対応は追加仕様であり、周辺機器メーカーも乗り気ではなく、OSの標準仕様として盛り込まれる Windows 98 が登場するまでは様子見の感が強かった。Macintosh環境においてはiMacがUSB以外のインターフェースを切り捨てて登場したために、USBの普及が急速に進んだが、Mac OS 8.5までは数多くの不具合と問題を抱えていた。

日本国内においてUSBに対して動きが素早かったのは、USBの仕様策定にも関わったNECである。NECはPC-9821シリーズやPC98-NXシリーズにUSBポートを搭載するだけでなく、1997年にはターミナルアダプタ、マウス、キーボード、スキャナ、プリンター、ジョイスティック等多種のUSBデバイスを登場させていた。ただし、これらの素早い展開は一部にWindows 98以降でサポートされない物も出てくるなど混乱を生じる原因ともなった。

PC/AT互換機

最初のホストアダプタ製品は、1996年にPC向けのPCIインターフェースに増設するカードとして登場した。

またインテルが1996年にリリースしたPC向けチップセット430HXにおいてUSBホストアダプター機能を内蔵すると、USBを搭載したPCは急速に普及を開始する。

当初

IBMは、AptivaJ/Hシリーズ1996年11月モデルでオンボードのUSBポートを備えた機種を登場させた(前述の430HXチップセットの採用による)。しかしキーボードやマウスはPS/2コネクタに接続されていた。

当時のWindows 95 OSR2では、USBデバイスのサポートは限定的なものだったため、IBM側では動作を保証しない非公式のUSBドライバーを添付するに留め、該当機種に付属したマニュアルにはこのドライバーの入った付属ディスクに動作未保証が明記され、同社サポートダイアルでもプリインストールのWindows95と付属ドライバーで動作させていた環境では動作保証はないとアナウンスしていた。これらはAptivaに限らず、同時期の他の互換機についても同様である。これらの機種のUSBポートは、Windows 98等のUSBサポート機能のあるOSを導入した際に、はじめて正式対応される性質のものだった。

標準添付のマウスやキーボードをUSBによって接続しPS/2コネクタを廃した製品は、日本国内ではNECが1997年秋に発売したPC98-NXシリーズ(準PC/AT互換機)が最初とされる。これはUSB接続のマウスとキーボードを「レガシー・エミュレーション」によりPS/2デバイスとして動作するようにしたものである。ただし、初期のPC98-NXシリーズについてはPS/2コネクタは論理的には存在し、筐体に穴が無いだけに留まり、またシリアル/パラレル等のレガシーポートも健在である等、レガシーフリーを徹底したものではなかった。また当時の一部機種ではBIOSの既定値設定に問題があり、当時のLinux 2.4系カーネル(カーネル側でもレガシーエミュレーションを想定していなかった)のインストール時に正しく認識することができなかった。このような経緯を受け、後にサードパーティー各社から発売されたUSB機器の中には、トラブルを嫌忌してPC98-NXシリーズでは動作保証しない旨表示するものも存在した。

USB1.1

なおUSB1.1に正式対応したのはWindows 98 Second Editionからで、その後登場したUSBデバイスは初期版Windows 98以前を対応環境に含めない場合がほとんどである。ただしSecond EditionもUSBマスストレージ・クラスなど多くの汎用ドライバを標準装備していないため個別にドライバをインストールする必要があり、挿してすぐに使える便利さは備えていない。

このようにUSBホストアダプタの実現と搭載は早かったものの、PC互換機を中心とした市場では急速な移行を強いられることはなく、USBへの移行は緩やかなものとなった。長年に渡って互換性が検証され、よくメンテナンスされたレガシーインターフェースはハード・ソフト(ドライバ)とも「枯れて」動作も安定しており、単純な仕様によりCPUに対する負荷が少ないというメリットもあった。またパラレルポートもECPによる転送速度はUSB1.1よりも高速であり、SCSIはさらに高速である。これらのレガシーインターフェースの多くは、ホットスワップにこそ対応しないもののプラグアンドプレイへの対応は完了しており、ユーザビリティの面でも特に不自由がなかったため、USB1.1の段階では利便性の面においても移行にメリットを見出し難いという事情も存在していた。

なお、特にキーボードについては、USB HIDの仕様でキーロールオーバー数が6に制限されるため(それ以上の同時押しに対しては、先に押されたキーが放されたことにするなどする必要がある)、ゲーム用などでPS/2接続のキーボードの需要がある(標準のドライバではない専用の特殊なドライバと独自設計のプロトコルで、USB接続でこの問題を解決したキーボードもある)。

USB 2.0以降

PC市場においてUSBデバイスはUSB2.0が登場した2000年頃より本格的な普及を開始し、現在では外付け用周辺機器の接続用バスの主流の座はUSBに移っている。レガシーバスを搭載しないレガシーフリーPCも現れており、特にラップトップPCでは比較的早い時期から特に珍しいものではなくなっていた。しかしUSBとレガシーポートの併用もまた、実に10年以上の長期に渡り続いている。レガシーポートを搭載したPCもごく最近まで一般的に販売され続けて来ており、2000年代における現状としては、完全な移行はUSBの登場から10余年をもってようやく完了しつつある、という状態である。

米調査会社In-Stat社は2007年に全世界で出荷されたUSBのポート数は26億ポートに達したと伝えた。同社はこの数が2012年には43億ポートになり、この内USB 3.0は4.5億ポートとなると予測している。

Macintosh

1998年にUSBを標準搭載したiMacが登場するまで、は USB の採用には消極的だといわれていた。それは当時の次世代USB(後のUSB2.0)規格がアップル社の推進するIEEE 1394と性能的に競合するためである。しかし実際にはアップルはIEEE1394より先にUSBの採用に踏み切り(IEEE1394の採用はPC/AT互換機であるVAIOの方が先行した)、その積極姿勢は同業他社を驚かせた。

iMacはモニタ一体型の斬新なデザインとともに、従来の汎用インターフェースADBのみならずSCSIやRS-422シリアルポートも廃してUSBへ一本化するなど、PC98-NXよりさらに思い切った仕様で登場し、話題と議論を呼んだ。従来はUSB機器の製造・販売に躊躇していた周辺機器メーカーも、既存のインターフェースを扱うことができなくなったiMacシリーズ向けとしてUSBへの対応を迫られる形となり、普及が一気に進んだ。iMac本体に合わせたトランスルーセントデザインのUSB周辺機器が流行となり、幅広い層に受け入れられていった。こうしたUSBデバイスにはMacintoshとWindows双方のドライバが添付され、結果としてPC/AT互換機におけるUSBの普及を後押ししたという側面もある。

ただ、こういった強引な切り替えに際しては、従来機種用の周辺機器が使えなくなるという混乱もあり、iMac向けにはUSBからADBやシリアルポートに変換するためのアダプターが発売された。Macintosh旧機種向けにはサードパーティーからPCIバスに挿入するUSBホストアダプターも提供された。これはPC互換機用のホストアダプターカードと同様の製品であり、単一のカード/パッケージでPCとMacの双方に対応した製品が多かった。

PC-9821シリーズ

NECのPC-9821シリーズは他社に先駆けてUSBに対応したモデルを出していたが、USB登場時点ですでにPC-9821シリーズ自身が末期だったこともあり、NEC製の機器を除き対応機器は非常に限られているが、Windows 98 SEやWindows 2000では、多くのデバイスが動作するようになった。

ゲーム機

家庭用ゲーム機ではドリームキャストとXboxがUSBをアレンジした独自形状の端子によるコントローラ接続を採用した。最初に汎用USB端子を採用したのはPlayStation 2だが、キーボード、マウス、ボイスチャット用ヘッドセットなど一部の周辺機器の接続を除けば積極的には活用されなかった。また、キーボードとマウスはPC/AT互換機用USB仕様のものがそのまま流用できるが、あまり知られなかった。

2000年代後半に登場したXbox 360、PlayStation 3の汎用USB2.0端子はコントローラーを接続するほか、パソコンに近い柔軟な活用性を持っている。またWiiもUSB2.0端子を備えるが、用途はネットワークアダプターやキーボード、Wii用周辺機器などの接続に限られる。

携帯ゲーム機のPlayStation PortableやPlayStation Vitaはそれ自体がUSBデバイスとして機能し、パソコンやPlayStation 3に接続してデータのやり取りや、一部のモデルを除き充電などを行う。

最近のアーケードゲーム基板NAOMIやSYSTEM246等のI/O通信用に、物理的にUSBケーブルが流用されているが、こちらは業界団体JAMMAで策定されたJAMMA VIDEO規格 (JVS) となっており、信号レベル・プロトコルともUSBとは互換性はない。

デジタル家電

携帯電話端末はUSBケーブルを使ってパソコンに接続しデータのやり取りや充電、携帯電話の通信網を使ったデータ通信などを行う。携帯電話側の端子は独自のものが多いが、汎用USBポートを採用したものもある。携帯音楽プレーヤーなどの小型デバイスも汎用USB端子を備えPCに接続するものが多い。薄型テレビ、AVアンプ、デジタルフォトフレーム、DVD/BDレコーダー/プレーヤーなどもUSB端子を持つものがあり、USBメモリ内のマルチメディア・ファイルを再生したりデジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどとの接続に利用する。薄型テレビにはUSB接続されたHDDにTV放送を録画できる物がある。

USB 3.0

早ければ2009年の年末からストレージ機器などの採用機器が登場すると見込まれていた。バッファローが2009年10月28日にUSB3.0対応の外付けハードディスクドライブとUSB 3.0ポートを増設するためのインターフェースカードを発売。これは個人が購入できるUSB 3.0対応機器とインターフェースカードとしては世界初となる。コンシューマ向けに販売されているマザーボード、インターフェースボードではNECエレクトロニクス(現 : ルネサス エレクトロニクス)製USB 3.0コントローラチップと、Marvell製SATA 3.0 (SATA 6Gb/s) コントローラーチップが同一の基板上に搭載され、単一の製品として販売される事例が多い。

なお、実効500MB/secであるUSB 3.0のインターフェースカードを増設する場合は、増設バスの帯域幅も実効500MB/secのものが必要となり、さもなくば増設バスがボトルネックとなる。PCI Express 2.0 x1 (実効500MB/sec)対応のものが標準的である。

2010年8月、USB-IF未認証のコントローラーを採用したマザーボードでUSB1.x/2.0機器を接続しても動作しない問題が起きている。

サポートするOS

USB 2.0規格に対応するUSBデバイスは幅広いオペレーティングシステム (OS) でサポートされている。以下に主な物を示す。
  • Windows 2000 Service Pack 4以降
  • Windows XP Service Pack 1以降
  • Windows Server 2003以降
  • Mac OS X v10.3 / Mac OS X Server v10.3以降
  • 各種Linuxディストリビューション
    • USBクラス仕様でない独自プロトコルのデバイスは、ドライバーが提供されていないことが多い。またHigh Speedサポート(いわゆるUSB 2.0)は実質的にkernel 2.4.22以降の対応と見なすのが妥当である。
  • 各種BSD系OS
  • Solaris/OpenSolaris
  • 超漢字
  • BeOS、Haiku
  • FreeDOS

USBクラス仕様の周辺機器の場合は、USBクラスデバイスをサポートするOS環境下であれば利用が可能である。組み込み系やゲーム機、デジタル家電等の場合は、ホスト側のUSBクラスデバイスのサポートが無かったり、不完全だったりする場合もある。またクラスデバイスでない周辺機器の場合も、各OS向けに周辺機器を認識するドライバ・ソフトウェアさえ用意されれば、同じ機器が利用できる。

USB 3.0規格に対応したUSBデバイスや、USBコントローラーを内蔵したマザーボード、インターフェースボード等は、2009年末から2010年前半に出揃い始めている。

OSのサポート状況は、それぞれのコントローラーやデバイスのドライバー(USB3.0のマスストレージ、クラスドライバ等を含む)のサポートに主として依存すると目されている。OS自体がサポート打ち切りの場合、正式なドライバーのサポートは受けられない事が通例である。

主なUSBデバイス

  • マンマシンインターフェース(ヒューマンインターフェース・デバイス)
    • キーボード
    • 液晶ディスプレイ
    • インティングデバイス - マウス、トラックボール、ペンタブレット
    • ゲームコントローラー
    • リモコン受光部
    • バーコードリーダー、磁気カードリーダー
  • 文書関連機器
    • プリンター
    • 携帯情報端末、電子ブックリーダー
    • 複合機
  • 映像機器
    • デジタルカメラ
    • デジタルムービーカメラ
    • イメージスキャナー
    • CCDカメラユニット(=Webカメラ)
    • TVチューナー
    • デジタルフォトフレームと補助ディスプレイ
    • ビデオキャプチャーボックス
    • USBモニター
  • 音響機器
    • オーディオ機器(MD・ポータブルデジタルオーディオプレーヤー他)
    • USB音源(=USBサウンドデバイス)、MIDI機器。USB音源はPCI接続の内蔵用カードなどに比べノイズの影響を受けにくく高音質を実現しやすい。
    • USBスピーカー
    • ICレコーダーの一部機種
    • ヘッドセット
    • ラジオチューナー
    • FMトランスミッター
  • 外部記憶装置
    • USBメモリ
    • フラッシュメモリ類のカードリーダ等
    • ハードディスクドライブ
    • 光学ドライブ類 (CD/DVD/BD/MO)
    • フロッピーディスクドライブ
  • 通信装置類
    • USBハブ
    • 従来の接続ケーブル規格であるSCSI、RS-232Cなどを用いた周辺機器をUSBへ変換するためのケーブル変換器
    • ケーブル両端部でホスト動作するコンピュータ同士を直接接続してデータ転送を行うための特殊なケーブル接続器
    • USB経由で接続するネットワーク・アダプタ(LANカードや無線LAN)
    • USB機器をLANへ収容する装置。USBハブを備える製品もある。ネットワークアタッチトストレージに内蔵されることもある
    • モデム、ターミナルアダプタ、ダイアルアップ接続、ISDNなど。CATV/ADSL/FTTHなどのブロードバンド回線では、イーサネットの使用が主流である。
    • 携帯電話、PHS - AIR-EDGE PHONEや一部スマートフォンなど。携帯電話等ではUSBがインターフェースとして使用されており、それらの内の端末側コネクターが特殊形状のものでは専用の接続ケーブルを必要とするものがある。2009年11月、国際電気通信連合によって携帯電話の充電器と端子をMicroUSBに統一するよう勧告がなされた。このことにより近い将来すべての携帯電話がUSB端子を持つようになると考えられる。
    • Bluetoothアダプター
    • ICカードリーダー
  • 内部接続用インターフェース
    • 複合機、ATM、自動販売機、マシニングセンタなど。いくつかのコンポーネントの集合によって成り立つ機器の内部接続にも使用される。以前はこのような機器同士の接続には取り回しが不便なレガシーインターフェースや汎用性に乏しいベンダー固有インターフェースで接続される事が多かったが、これをUSBに置き換えることにより設計自由度の向上や実装コストの削減が見込める。
  • その他
    • 広告POP用の電光掲示板
    • 無停電電源装置 - 電源障害時に接続しているサーバ等を安全な方法でシャットダウンさせる為の信号を送る。
    • 電子楽器 - 電子楽器を制御して演奏させたり、人による演奏手順を記録する際に使用。
    • 組み込みシステム開発に用いるデバッガ類
      • オンチップ・エミュレータ
      • インサーキット・エミュレータ
    • 開発者向けゲーム機 - プログラミングなどを行うパソコンと接続しデバッグ情報の送受信が行えるよう特別に設計されたゲーム機。
    • 測定機器 - 主にデバイス側であるが高機能な機器ではホストにもなり得る。
    • おもちゃ - ロボットなど
    • ジョークグッズ
バンプレストが、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』に登場する、『テム・レイの回路』(ガンダムのパワーアップ回路とされたが、実際には旧式回路で全く役に立たない)を模したグッズを頒布するにあたって、「旧式回路」という原作の設定を再現するため、当時は既に古い企画になっていたUSB1.1のUSBハブとして製作された。
  • バスパワーだけを使用する機器
    • ミニライト、扇風機、マグカップヒーターなど
    • 充電器
    • 冷却装置

出題例

USBは,PCにハードディスク,プリンタなどの様々な周辺機器を接続できるインタフェースである。USB2.0に関する記述のうち,適切なものはどれか。
  • PC,USBハブ及び周辺機器側のコネクタ形状は1種類に統一されている。
  • PCと周辺機器の間の転送速度は,幾つかのモードからPC利用者自らが設定できる。
  • 電力消費が少ない周辺機器は,電源に接続することなしにUSB接続するだけで電源供給を得ることができる。
  • パラレルインタフェースであるので,複数の周辺機器を接続しても,周辺機器ごとのデータ転送速度は遅くならない。

正解

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