ビジネス戦略と目標・評価(全28問中2問目)

製造販売業A社は,バランススコアカードの考え方を用いて戦略テーマを設定した。業務プロセス(内部ビジネスプロセス)の視点に基づく戦略テーマとして,最も適切なものはどれか。

出典:令和4年春期 問19

  • 売上高の拡大
  • 顧客ロイヤルティの拡大
  • 従業員の技術力強化
  • 部品の共有化比率の向上
正解 問題へ
分野:ストラテジ系
中分類:経営戦略マネジメント
小分類:ビジネス戦略と目標・評価
解説
BSC(バランススコアカード)は、企業のビジョンと戦略を実現するために、「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」という4つの視点から業績を評価・分析する手法です。①戦略目標→②重要成功要因(CSF)の洗出し→③業績評価指標(KPI)の設定→④アクションプラン策定の流れで、戦略を具体的な行動へ落とし込んで達成までを管理します。

バランススコアカードの4つの視点と設定される戦略テーマについては以下の通りです。
財務の視点
株主や従業員などの利害関係者の期待に応えて良い業績を出すために、財務的にどのように行動すべきかの指標を設定する。
戦略テーマの例としては、売上高、ROA、ROE、株価、売上高利益率などがある。
顧客の視点
企業のビジョンを達成するために、顧客に対してどのように行動すべきかの指標を設定する。
戦略テーマの例としては、顧客満足度、成約率、客単価、クレーム件数などがある。
業務プロセス(内部ビジネスプロセス)の視点
財務的目標の達成や顧客満足度を向上させるために、優れた業務プロセスを構築するための指標を設定する。
戦略テーマの例としては、納期順守率、平均リードタイム、不良率、改善提案件数などがある。
学習と成長の視点
企業のビジョンを達成するために、組織や個人としてどのように変化(改善)し能力向上を図るかの指標を設定する。
戦略テーマの例としては、年間教育/訓練時間、資格取得数、特許取得数、従業員の満足度などがある。
バランススコアカードの4つの視点を選択肢の記述に当てはめると次のようになります。
  • 財務の視点に基づく戦略テーマです。
  • 顧客の視点に基づく戦略テーマです。
  • 学習と成長の視点に基づく戦略テーマです。
  • 正しい。業務プロセスの視点に基づく戦略テーマです。

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