平成28年秋期試験問題 問35

ITサービスマネジメントの活動に関する記述として,適切なものはどれか。

  • システム開発組織におけるプロセスの成熟度をレベル1からレベル5で定義し,改善を支援する。
  • システム開発のプロジェクトを完了させるために,役割と責任を定義して要員の調達の計画を作成する。
  • システムの可用性に関する指標を定義し,稼働実績を取得し,目標を達成するために計画,測定,改善を行う。
  • 新規に開発するシステムに必要な成果物及び成果物の作成に必要な作業を明確にする。
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分野:マネジメント系
中分類:サービスマネジメント
小分類:サービスマネジメント
解説
ITサービスを提供する企業には利用顧客のニーズだけでなく、自身の事業目標の達成、事業活動に必要な法令の遵守など、複雑で様々な要件が求められます。
ITサービスマネジメントは、上記の要件を踏まえて、ユーザーに一定の品質のサービスを提供し続けるために情報システムや組織などを適切に管理する仕組みです。ITサービスマネジメントでは、その目的を達成するために情報システムを安定的かつ効率的に運用し、また、利用者に対するサービスの品質を維持・向上させる一連の活動が実施されます。

ITサービス提供者に対する要求事項を規定した規格 JIS Q 20000-1:2012 では、ITサービスマネジメントの活動(プロセス)を次の4つのカテゴリに大別しています。
サービス提供プロセス
サービスレベル管理、サービスの報告、サービスの継続性及び可用性管理、サービスの予算業務及び会計業務、容量・能力管理、情報セキュリティ管理が含まれる
関係プロセス
事業関係管理、供給者管理が含まれる
解決プロセス
インシデント及びサービス要求管理、問題管理が含まれる
統合的制御プロセス
構成管理、変更管理、リリース及び展開管理が含まれる
上記のサービス提供プロセスに含まれる可用性管理は、ITサービスが必要な時に必要なだけ提供できるように管理を行うプロセスです。選択肢「ウ」はこの可用性管理の活動に該当するため、これが正解と判断できます。
  • システム開発のプロセス改善を行うCMMI(Capability Maturity Model Integration)の活動です。
  • プロジェクトマネジメントの活動です。
  • 正しい。ITサービスマネジメントの可用性管理の活動です。
  • プロジェクトマネジメントの活動です。

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