平成28年秋期試験問題 問55

PKIにおいて,デジタル署名をした電子メールに関する記述として,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

  1. 送信者が本人であるかを受信者が確認できる。
  2. 電子メールが途中で盗み見られることを防止できる。
  3. 電子メールの内容が改ざんされていないことを受信者が確認できる。

  • a,b
  • a,c
  • b,c
  • a,b,c
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分野 :テクノロジ系
中分類:セキュリティ
小分類:情報セキュリティ対策・実装技術
解説
デジタル署名は、公開鍵暗号方式の技術を使ってデジタル文書の正当性を保証する仕組みです。送信するデジタル文書にデジタル署名を付けると、受信側にて「送信元が正当であること」および「改ざんの有無」の2点が確認できます。なお、改ざんの検知はできますが、改ざん部位の特定および訂正機能はもちません。

  1. 正しい。PKIでは公開鍵の正当性を証明するためにデジタル証明書が使用されます。正当な公開鍵によって署名を検証することで、対応する秘密鍵を有する送信者本人から送られてきたことを確かめることができます。
  2. 誤り。デジタル署名で防止可能な行為は「改ざん」と「なりすまし」です。通信内容の暗号化は行われないため、通信を盗聴されれば情報が漏えいしてしまいます。
  3. 正しい。デジタル署名をメッセージに付加すると、受信側で改ざんの検知が可能となります。受信したメッセージのハッシュ値と送信者の公開鍵を使用してデジタル署名を検証することで確認を行います。
したがって適切な組合せは「a,c」です。

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