平成25年秋期試験問題 問1

A社では新たなシステムの開発を予定している。そのシステムの著作権をA社に帰属させるために必要なことだけを全て挙げたものはどれか。ここで,著作権に関する特段の契約や取決めはない。
  1. A社は開発の全てを委託する。
  2. A社は開発を委託した会社と機密保持契約を締結する。
  3. A社の社員と派遣社員によって開発する。

  • ①,②
  • ①,③
  • ②,③
正解 問題へ
分野 :ストラテジ系
中分類:法務
小分類:知的財産権
解説
著作権は著作物を創作した者に自動的に発生する権利であり、委託開発(請負契約)によって作成されたシステムについては、原則として開発を請け負った受託者側に帰属します。このため、発注者が納品後も自由に利用するためには、契約書に"著作権の譲渡"と"著作者人格権の不行使"に関する条項を盛り込むことが不可欠です。
  1. 委託開発(請負契約)となるので、開発したシステムの著作権は委託先に帰属します。
  2. 著作権と秘密保持契約は無関係です。①と同様に請負契約となるので著作権は委託先に帰属します。
  3. 自社で開発した場合、システムの著作権は自社に帰属します。
①②のように委託開発契約の場合、成果物の著作権は原則として受託先に帰属します。③のように自社で開発すれば、そのシステムの著作権は自社に帰属します。

したがって「エ」が適切です。

Pagetop