平成29年秋期試験問題 問7

財務分析によって得られる指標とその値に関する記述a~cのうち,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

  1. 自己資本比率は,数値が大きいほど財務の安全性が高いと考えられる。
  2. 総資産回転率は,数値が大きいほど総資産の回転期間が長くなると考えられる。
  3. 流動比率は,数値が小さいほど支払能力が高いと考えられる。

  • a
  • a,b
  • a,c
  • b
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分野:ストラテジ系
中分類:企業活動
小分類:会計・財務
解説
3つの財務指標は次のような意味をもちます。
自己資本比率
「自己資本÷総資本」の式で計算される、総資本(負債+自己資本)に対する自己資本の割合。自己資本比率が大きいほど負債(借金)の割合が少ないので安全な財務体質であると評価される
総資産回転率
「売上高÷総資産」の式で計算される、総資産(=総資本)に対する売上高の割合。総資産回転率が大きいほど企業の資源を有効活用して売上高を獲得していることになり、効率的な経営体質であると評価される
流動比率
「流動資産÷流動負債」の式で計算される、流動負債に対する流動資産の割合。流動比率が大きいほど組織の短期支払い能力は高いと判断され、200%以上であれば健全であるとされ、100%を下回ると支払い能力に不安があるとされる
これを踏まえて各記述の正誤を考えます
  1. 正しい。自己資本比率の値が大きいほど財務の安全性は高いと評価されます。
  2. 誤り。総資産回転率の数値は一定期間における回転数なので、値が大きくなるほど一回転に要する期間は短いことになります。
  3. 誤り。流動比率の値が大きいほど短期支払い能力は高いと評価されます。
適切な記述は「a」のみなので「ア」が正解です。

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