ITパスポート試験 用語辞典

ぐらふりろん
グラフ理論
ver6
通常目にする数値をもとに作られる図表ではなく、数学的理論に基づいて、いくつかの点とそれを結ぶ線で構成される図のことをグラフと呼び、このグラフを扱うのがグラフ理論である。グラフ理論ではそれぞれの点を頂点(ノード)、頂点と頂点を結ぶ線を辺(エッジ)、頂点に接続されている辺の本数を次数と呼ぶ。そして、進む方向を示す矢印がついた辺を持つグラフを有向グラフ、矢印の無い辺を持つグラフを無向グラフと呼ぶ。無向グラフでは頂点間を双方向に移動可能である。また、頂点の位置や辺の形状が違っていても、頂点の位置を移動する、あるいは頂点の名前を付け替えると同じグラフになる時、グラフは同型であるという。

デシジョンツリーや二分探索木などのツリー構造、ネットワーク図、日程管理で使用されるPERT図など、グラフは多様な場面で用いられている。思考整理のためのツールとしてだけでなく、最短経路を求めるあるいは日程管理を行う場合は、移動時間や作業日数などの時間要素を辺に付加した重み付けグラフを利用して答えを導くことができる。また、大量のデータの中でも頂点(ノード)間のつながりが明確で追跡しやすいことを利用したグラフデータベースも実用化されている。

このように複数の場所、物事、事象などの関係をグラフという一つの決まった型に落とし込むことで問題を扱いやすくすることができる。各頂点間の辺の有無や本数を基にした接続行列や隣接行列を用いれば、グラフの特徴を数値化することができ、プログラムで扱うことも可能となる。
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分野:
分野:テクノロジ系
中分類:基礎理論
小分類:応用数学
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