廃棄物を削減し、資源の有効活用を促進することを目的として定められた法律の総称である。日本においては、一般的に「循環型社会形成推進基本法」を中心とする一連の関連法を指すことが多い。具体的には、資源有効利用促進法、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、小型家電リサイクル法、建設リサイクル法などの個別法が存在し、各分野における廃棄物の適切な処理や再利用を義務付けている。

この中でも資源有効利用促進法は、循環型社会の形成に不可欠な3R（リデュース・リユース・リサイクル）を推進するための法律である。同法では、10業種・69品目を指定し、設計段階での3Rへの配慮、製造段階における対策、分別表示や事業者による自主回収およびリサイクルシステムの構築などを義務付けている。パソコンについては、この法律により回収とリサイクルが義務付けられているが、家庭用パソコンは「小型家電リサイクル法」に基づく回収システムの利用が可能である。

リサイクルの仕組みは対象物によって異なるが、例えば、「家電リサイクル法」では、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機といった特定の家電製品を廃棄する際に、消費者がリサイクル料金を負担し、メーカーが回収および再利用を行う仕組みを義務付けている。

リサイクル法の導入により、廃棄物の削減や資源の再利用が進み、環境負荷の低減につながっているが、制度の運用には一定のコストが発生するため、消費者や企業の協力が不可欠である。リサイクル法は、持続可能な社会を実現するための重要な枠組みであり、正しい理解と適切な対応が求められている。