商品・サービスの品質、内容、価格等を偽る不当な表示および、過大な景品類の提供を規制する法律である。消費者が、より良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選択できる環境を保護することを目的として制定されている。正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」であり、消費者庁の管轄下で運用されている。

景品表示法は、消費者の利益保護を目的としており、規制対象となる表示は以下の3つに分類される。

• 優良誤認表示：合理的な根拠なく、実際より著しく優れていると誤認させる表示
• 有利誤認表示：価格その他の取引条件を、実際よりも有利であると誤認させる表示
• その他誤認されるおそれのある表示：おとり広告や、広告であることが判別できないステルスマーケティングなど

過大な景品類の提供も規制されており、一般懸賞や共同懸賞における最高額と総額、総付（もれなく貰える）景品の総額が制限されている。また、オンラインゲームの有料ガチャにおけるコンプガチャ（絵柄の付いたアイテム等を販売し、異なる絵柄の特定の組み合わせを揃えた場合に特別なアイテム等を提供する）による景品提供は全面的に禁止されている。

景品表示法では、事業者およびその広告・表示が規制の対象となる。インフルエンサーやアフィリエイト広告（事業者が第三者に宣伝を依頼し、成果に応じて報酬を支払う仕組み）を行うアフィリエイター個人は、直接的な規制対象ではない。しかし、ステルスマーケティングは景品表示法により禁止されており、アフィリエイト広告も規制の対象に含まれるため、事業者でなくとも情報発信の際には十分な注意が求められる。