クラウド、モバイル、AI、IoTなどの新たなデジタル技術を駆使して、企業や組織がデジタル技術を活用して業務の進め方やビジネスモデルを根本的に変革し、競争力の向上や新たな価値の創出を目指す取り組みのこと。経済産業省「DX推進ガイドライン」によれば、デジタルトランスフォーメーションは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されている。

たとえば、小売業では実店舗だけでなくオンライン販売を強化し、顧客の購買履歴や行動データをもとに、一人ひとりに合わせたサービスを提供するような取り組みがある。また、製造業ではセンサーやIoTを活用して工場の稼働状況をリアルタイムで把握し、効率的な生産を実現している。これらはすべて、デジタル技術を業務の中核に取り入れることで可能となる。

クラウドコンピューティングやAI、ビッグデータなどの技術は、デジタルトランスフォーメーションを支える基盤として重要な役割を果たしている。これらを単独で使うのではなく、事業戦略と連動させて使うことが成果につながる。業種や規模に関わらず、今後ますます重要性が高まる取り組みである。