ITパスポート試験 用語辞典

ブロックチェーン【Blockchain】
分野:
テクノロジ系 » セキュリティ » 情報セキュリティ対策・実装技術
(シラバスver4.0)
重要度:

(Wikipedia ブロックチェーンより)

ブロックチェーン(Blockchain、ブロックチェインとも)とは、分散型台帳技術、または、分散型ネットワークである。ビットコインの中核技術(サトシ・ナカモトが開発)を原型とするデータベースである。ブロックと呼ばれる順序付けられたレコードの連続的に増加するリストを持つ。各ブロックには、タイムスタンプと前のブロックへのリンクが含まれている。理論上、一度記録すると、ブロック内のデータを遡及的に変更することはできない。ブロックチェーンデータベースは、Peer to Peerネットワークと分散型タイムスタンプサーバーの使用により、自律的に管理される。フィンテックに応用されるケースでは独占や資金洗浄の危険が指摘されることもある。

技術的概要

ブロックチェーンは、「ブロック」と呼ばれるデータの単位を一定時間ごとに生成し、鎖(チェーン)のように連結していくことによりデータを保管するデータベースである。つまり、ここでいうブロックはノードである。主鎖(黒)の同一性は、起源ブロック(緑色)がもつハッシュ値を究極的な拠り所とする。主鎖は、起源ブロックから現在のブロックまでの最長の一連のブロックで構成されている。孤児ブロック(紫色)は、主鎖の外側に存在する。

あるブロックチェーンに参加する者のうち、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)と呼ばれる、計算に時間のかかる値を最初に計算した者が、次のブロックを生成することができる。要約値とも呼ばれるハッシュ値は、データの同一性・関連性を認める際に目安となるが、その信頼性は衝突の頻度による。ブロックチェーンに応用した場合は、改竄でないデータを改竄として検出しないかどうか、応用自体の正否に立ち入った検証を必要とする。ブロックチェーンは孤児ブロックを検出すると、ハッシュ値に基づく「多数決」によって正統な主鎖を決定し、ブロック間の同期を確保する。

日本ブロックチェーン協会は、独自に技術としてのブロックチェーンを定義している。

ブロックチェーンは以下の諸点でビットコインよりも一般化された概念である。

  1. 管理者を置けるし、取引履歴も非公開の形で運用できる。
  2. 採掘者(マイナー)や、暗号通貨ないしトークンは設計次第で必ずしも要しない。
  3. 企業などによって運用されている既存の決済・イントサービスなどのシステムを、記録が非公開で運用されるブロックチェーンのシステムに代替することにより運用コストが削減され、決済手数料等が抑えられると期待されている。

世界的応用

ブロックチェーンの代表的なものとしては、Bitcoin や Ethereum などが挙げられる。Bitcoin は通貨の帳簿であるのに対し、Ethereum はブログラムの帳簿とでもいうべきものである。Ethereum において、任意のコンピュータプログラムを帳簿に載せることができるため、自動契約や分散型取引所などが可能になるなど世界中の注目を集めている。

管理者有=中央集権型の決済システムであるRippleは、本来の意味でのブロックチェーンにあたるものではないが、代表的な暗号通貨の一つの地位にある。

後述のR3 コンソーシアムで開発の進められているブロックチェーンは、Amazon.com・IBM・マイクロソフトのクラウドインフラを使用している。R3 やリナックス財団だけでなく、USAAも研究チームを立ち上げている。カナダ、中国、イングランド、ヨーロッパ、スウェーデン、シンガポール、南アフリカなどの中央銀行も、ブロックチェーンに基づく暗号通貨の発行について研究している。ここにいう中央銀行には、イングランド銀行、連邦準備制度、日銀をふくむ。

フィンテックをふくむ多様な情報技術にブロックチェーンは利用される。ブロックチェーンの用途として検討されているものとして、ビットコインなどの暗号通貨の他、財やサービスの取引や権利の記録への適用などがある。仮想通貨以外の応用はブロックチェーン2.0と呼ばれる。新興諸国を対象に電子政府を超越したビットネイション構想が提出されており、現に南アフリカ共和国ではスマートメーターにブロックチェーンが適用されている。マン島は2016年8月8日モノのインターネットに対する応用を試験すると公表している。

2016年9月29日、ユーロクリアとPaxos がロンドン貴金属市場協会でブロックチェーンを稼動させるために提携関係となったことが分かった。ロンドン貴金属市場協会は、2010年に金取引データが非公開になったり(HSBC#沿革)、協会内部のシルバー・フィックスで価格操作が行われた疑いによる訴訟が提起されたり(ドイツ銀行#概説)した。ユーロクリアはゴールド・フィックスとシルバー・フィックスの両方に参加するJPモルガンと同じモルガングループであり、また顧客に匿名口座を開設している。香港金融管理局はブロックチェーン技術は匿名性を利用して違法な取引や資金洗浄に援用されるリスクがあると2016年11月に報告した。

ブロックチェーンはミューチュアル・ファンドにも採用されだしている。

R3

メガバンクを中心にグローバルな共同開発が急展開している。このような銀行カルテルはイーサリアム同盟の結成に発展した。金融庁やクリアリングハウスとの提携も主張されている。

R3CEV LLC は2014年ごろにできたブロックチェーン技術開発会社である。Corda と呼ばれるプラットフォームを構築している。この成果は2016年11月30日に後述のハイパーレッジャー・プロジェクトへ応用される。

翌年にコンソーシアムを爆発的に拡大させた。2015年9月15日の参加者は次の通り。バークレイズ、ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行、オーストラリア・コモンウェルス銀行、クレディ・スイス、ゴールドマン・サックス、JPモルガン、ロイヤルバンク・オブ・スコットランド、ステート・ストリート、UBS の9社であり、ここまでは日本でも幾つかのサイトで報じられている。2週間後、新たに13社が参加。内訳は次の通り。バンカメ、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、シティグループ、コメルツ銀行、ドイツ銀行、HSBC、三菱UFJフィナンシャル・グループ、モルガン・スタンレー、ナショナルオーストラリア銀行、カナダロイヤル銀行、SKF、ソシエテ・ジェネラル、トロント・ドミニオン銀行。10月28日にみずほ銀行、ノルデア銀行、ウニクレディトが参加。11月19日にパリバ、ウェルズ・ファーゴ、INGグループ、マッコーリー銀行、CIBCが参加。12月17日には12社も加勢した。顔ぶれは以下。モントリオール銀行、ダンスケ銀行、インテーザ・サンパオロ、ナティクシス、野村証券、ノーザン・トラスト、OP Financial Group、サンタンデール銀行、スコシアバンク、三井住友銀行、U.S. Bancorp、ウエストパック銀行。

2016年2月16日みずほ銀行が、電通国際情報サービス、ブロックチェーン#cite note-35|[35]、マイクロソフトブロックチェーン#cite note-35|[35]、マイクロソフトブロックチェーン#cite note-35|[35]、マイクロソフトブロックチェーン#cite note-35|[35]、マイクロソフトブロックチェーン#cite note-35|[35]、マイクロソフトブロックチェーン#cite note-35|[35]、マイクロソフトブロックチェーン#cite note-37|[37]、マイクロソフトブロックチェーン#cite note-37|[37]、の三社とブロックチェーンの実証実験に臨み提携した。3月8日には富士通とも実証実験を共同している。

2016年3月14日、R3へSBIホールディングスが参加を発表した。2月末時点で42の金融機関が参加している。4月25日、Hana Financial GroupIta? Unibanco の参加していたことが分かった。6月23日にはトヨタファイナンシャルサービスも参加していた。11月3日、ABNアムロ銀行が参加していた。ABNアムロは10月からデルフト工科大学と共同開発に臨んでいる。

2017年5月、R3は、SBIホールディングスの主導でBank of America、Merrill Lynch、HSBC、Intel、Temasekなどの参加により1億700万ドルの資金を調達したと発表した。他にも、ING、Banco Bradesco、Ita? Unibanco、Natixis、Barclays、UBS、Wells Fargoなどが賛同、出資に参加している。

ハイパーレッジャー・プロジェクト

2015年末にLinux Foundationがブロックチェーンを共同開発する「Open Ledger Project」を発表。2016年2月に「Hyperledger Project」と改名した上で参加者を差し引き10社増やした。膨張したコンソーシアムの現状内訳は以下の通り。ABNアムロ銀行、アクセンチュア、オーストラリア・ニュージーランド銀行、ブロックチェーン・インフォ、BNYメロン、キャラストーン、シスコシステムズ、CLSグループ、CMEグループ、コンセンシス、クレディッツ、米証券保管振替機構、ドイツ取引所、デジタルアセットホールディングス、富士通、Guardtime、日立製作所、IBM、インテル、IntellectEU、JPモルガン、NEC、NTTデータ、R3、レッドハット、ステート・ストリート、国際銀行間通信協会、シンビオント、VMware、ウェルズ・ファーゴ。

2016年3月、JPモルガン・チェース経済顧問であったブライス・マスターズがプロジェクトの議長に選出された。

ブライス・マスターズはチャンバー・オブ・デジタル・コマース(Chamber of Digital Commerce)で顧問をつとめている。同団体には2017年にバンク・オブ・ニューヨーク・メロン、BNPパリバ、シスコ・システムズが参加した。

日本株式市場への影響

2015年12月から2016年1月にかけて、インフォテリア株式会社の報道発表(2015年12月4日)を皮切りに、さくらインターネット株式会社(同12月16日)、株式会社アイリッジ(同12月17日)、株式会社ロックオン(同12月28日)、株式会社オウケイウェイブ(2016年1月6日)など、ブロックチェーンに関する業務提携を報道発表した上場企業の株式が軒並みストップ高を記録する現象が発生した。さくらインターネット株式会社の株式にいたっては1ヶ月間で5.5倍も上昇するなど、各社とも大幅な株高となり、同期間において日経平均株価が低迷する中、極めて目立つ存在となった。

2016年4月7日日本取引所グループは、野村総合研究所と共同でブロックチェーンに関する実証実験を開始する事で合意したことを発表した。同グループは2月16日すでに日本アイ・ビー・エム との実証実験合意を発表している。ブロックチェーンに記録される情報は、証券など資産の移転を証明するとともに、これまで証券取引の清算機関が一元管理していた証券振替記録のデータベースそのものになる。この実証実験では、先のハイパーレッジャー・プロジェクトのフレームワークを利用する。

日本の情報産業はブロックチェーン技術を次のようなビジネスへ応用することを検討している。ビットコインなどの暗号通貨の他、財やサービスの取引や権利の記録への適用等である。2016年の日本の経済産業省の推定によれば、ブロックチェーンの市場規模は67兆円に及ぶとされる。

ブロックチェーンのグローバルな開発ブームは株式市場を動かしたのみでなく、次節以下の新しい団体も設立させている。

2018年1月29日
仮想通貨、自主規制へ新団体 2者統合へ

啓蒙活動

ブロックチェーンにおいて画期的なのは、市場への自由参加が、ナカモトサトシの論文の発表により可能となったことである。以下に掲げられる協会などを介さずとも誰でも自由に、Bitcoin や Ethereum のノードを走らせ、合意形成の一旦を担うことができる。それらに必要なソフトウェアは、 や の開発チームのページから直接ダウンロードすることができる。これらの Foundation が技術革新の啓蒙活動の核を担っている。

直接的な技術力をもたないが、2次的開発および、世界中の活発な開発状況などに関して情報を幾許か保有している日本国内の団体としては次のようなものが挙げられる。

ブロックチェーン推進協会 (BCCC)

2016年4月25日に、インフォテリア、テックビューロ、ート、さくらインターネット、日本マイクロソフトなどを中心とする発起メンバー34社によって一般社団法人ブロックチェーン推進協会、英名:Blockchain Collaborative Consortium(略称:BCCC)が発足し、ブロックチェーン技術を金融業界のみならず他の業界への普及を推進していくとした。同協会は、理念として「ブロックチェーン ニュートラル」、「プラットフォーム ニュートラル」、「グローバルに連携しガラパゴス化しない」、「反社会的勢力、反市場的勢力の排除」を掲げ、ブロックチェーンの健全な発展と普及に貢献するとしている。2016年6月29日には、ジャパンネット銀行、PwCあらた監査法人などを加え、会員企業が61社に達したと報道発表を行った。2018年3月現在、加盟数は200社を突破している。

日本ブロックチェーン協会 (JBA)

2016年4月27日、ガイアックス・VOYAGE GROUP・日本マイクロソフト・GMOインターネット・bitflyer・orb等28社の参画による一般社団法人日本ブロックチェーン協会(JBA、Japan Blockchain Association)が発足した。同団体は2014年に設立された日本価値記録事業者協会(JADA)を改組する形で設立され、ブロックチェーン技術の普及促進や、政策提言をしていくことを目的としている。2016年10月、JBAは「ブロックチェーンの定義」として、プルーフ・オブ・ワークの特徴など、ビットコインにおけるブロックチェーンを意識した「狭義の定義」と、前者を踏襲し、ブロックチェーンのーネント技術に言及した「広義の定義」の2項目を提唱した。JBAは、この定義に関する議論、および公開に至った背景として、「ブロックチェーン」という語の濫用・誤用を挙げている。

同団体による狭義のブロックチェーンとは、「ビザンチン障害を含む不特定多数のノードを用い、時間の経過とともにその時点の合意が覆る確率が0へ収束するプロトコル、またはその実装」をさす。同団体による広義のブロックチェーンとは、「電子署名とを使用し改竄検出が容易なデータ構造を持ち、且つ、当該データをネットワーク上に分散する多数のノードに保持させることで、高可用性及びデータ同一性等を実現する技術」をさす。

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