ITパスポート 試験情報＆徹底解説

ツールチップとは、コンピュータの画面上でボタンやアイコン、リンクなどにカーソルを合わせたときに表示される補足的な情報を指す。通常は小さな吹き出しのような形で表示され、操作の内容や機能について簡潔に説明する役割を持つ。「保存」ボタンにマウスカーソルを重ねると「ファイルを保存します」と表示されるケースがこれに該当する。

この機能は、ユーザーが画面上の操作対象に対して迷うことなく操作できるようにするための機能であり、アイコンの意味が分かりにくい場合（設定画面に進むための歯車アイコンなど）や、ショートカットキーの案内（Ctrl + Sで保存など）において使用される。特に、アイコンのみで構成されたボタンや略語が使用されている場合、ツールチップがあれば初心者でも内容を理解しやすく、操作性の向上に寄与する。

ツールチップは、パソコン用のソフトウェアに限らず、スマートフォンのアプリやWebサイトでも利用されている。Webページでは、HTMLやJavaScriptなどを用いてツールチップを表示できる。視覚的なサポートを重視するユーザーインタフェース設計の一部としても重要視されており、ツールチップの設計においては、「表示時間が短いこと」および「小さな吹き出し内に説明を収めること」を意識し、1～2秒で理解できるよう、情報は簡潔にまとめる必要がある。特にスマートフォンなどでは画面スペースが限られ、カーソルではなく「タップ」や「長押し」で対応するため、誤タップやツールチップの閉じ方が分かりにくいといった問題が生じ、操作の妨げになる場合があることに注意が必要である。