ITパスポート試験 用語辞典

LTE【Long Term Evolution】
第三世代携帯電話(3G)を拡張した通信規格であり、下り最大100Mbps以上、上り最大50Mbps以上という家庭用ブロードバンドに匹敵する高速通信が可能な携帯電話用の通信規格。(速度は理論値)日本では2012年より各キャリアによりサービスが開始され、2017年現在、一般的な移動通信規格になるに至っている。
別名:
4G
分野:
テクノロジ系 » ネットワーク » ネットワーク方式
重要度:

(Wikipedia Long Term Evolutionより)

Long Term EvolutionLTE、ロング・ターム・エボリューション)は、新たな携帯電話の通信規格である。仕様は標準化団体である3GPPにて3GPP Release.8内で2009年3月に凍結された。現在普及しているW-CDMAやCDMA2000といった第3世代携帯電話 (3G) と将来登場する第4世代携帯電話 (4G) との間の技術であるため、第3.9世代携帯電話 (3.9G) とも呼ばれる。しかし、2010年12月6日に国際電気通信連合はLTEを4Gと呼称することを認可したためマーケットでは呼称にばらつきが見られる。

3GPP上ではE-UTRA (Evolved Universal Terrestrial Radio Access)/E-UTRAN (Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network) とも表記されている。

この規格は当初NTTドコモがSuper 3Gという名称でコンセプトを含めた提唱をしていた。このためドコモでは長らく「Super 3G」と呼んでいたが、2009年頃からは「LTE」と呼んでいる。

概要

下りはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access 直交周波数分割多元接続)、上りはSC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access シングルキャリア周波数分割多元接続)を採用し、ピークデータレートが下り方向100Mbps以上、上り方向50Mbps以上(いずれも20MHz幅において)の通信速度を要求条件として仕様策定が進められている。

パケット通信のみをサポートし、音声の通信はVoIPでサポートされる(これを、Voice over LTE、略してVoLTEと称する)。

3Gと同じ周波数帯域を使用し、帯域幅は1.4, 3, 5, 10, 15, 20MHzを選択して使用できる。

伝送遅延、待ち受けからの通信状態への遅延(接続遅延)を以前の通信規格に比較して低減するような技術が盛り込まれている。

「Long Term Evolution」の名称通り、3Gを「長期的進化・発展」させることで、スムーズに4Gに移行出来るようにする、いわば橋渡し(中継ぎ)的な役割を期待されている。

経緯と市場

3Gは、W-CDMAとCDMA2000というCDMA方式が先行し、特許使用料も高かったために世界市場への普及が遅れた。こういった反省から、世界中で使える高速通信可能で低遅延な携帯電話を低価格の特許で実現すべく、3GPPでLTEの標準化が携帯電話通信事業者と機器メーカーの主導で進められている。3Gでの周波数帯内で将来4Gで採用される予定の先進の通信技術を取り込み、現在使われているW-CDMA、CDMA2000、HSPA、EV-DOといった通信規格との後方互換性には配慮していない。

既存の2G及び3G(GSM、W-CDMA、CDMA2000、HSPA、EV-DO)とのハンドオーバーをサポートしているため、LTEサービス立ち上がり当初に問題となるエリアの狭さを既存の2Gや3Gで補うと言った事も可能である(もちろん通信速度等はそれぞれのシステムに依存する)。

携帯機器用の高速無線通信サービスとしては、2009年に日本や米国で商用サービスが開始されたモバイルWiMAX (IEEE 802.16e) がある。WiMAXはLTEと非常に似た要素技術に基づくために、2010年でのLTEのサービス立ち上がり予定時期には、無線基地局の共通化や関連部品の量産効果といった恩恵が受けられるのではないかと期待されていた 。WiMAX Release 2.1に於いてはTD-LTEとの互換となった事を受け、携帯機器用の高速無線通信サービスは将来的にLTE技術への収束が実現するので、無線基地局の共通化や関連部品の量産効果といった恩恵がより一層受けられる事となる。

使用技術

周波数帯域幅
1.4, 3, 5, 10, 15, 20MHzから選択(最大20MHz)
データ変調方式
QPSK、16QAM、64QAMのいずれか(上り方向では64QAMはオプション)
多重化方式
FDDの場合、OFDMA(下り)/SC-FDMA(上り)
上りでは単一搬送波を使うSC-FDMAの採用により、電力消費量の削減を考慮した。
全二重化モード
FDDまたはTDD
経路多重化
(基地局アンテナ×端末アンテナ)1×2, 2×2, 4×2, 4×4 MIMO

日本の状況

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700MHz帯(バンド28)は、 LowバンドがKDDI/沖縄セルラー電話連合に、MiddleバンドがNTTドコモに、Highバンドがイー・アクセスに、それぞれ割り当てられていて、いずれのグループもLTE向けに利用を予定している。なお、各グループが実際に利用可能となるのは早くても2014年〜2015年頃であり、現在この周波数帯を利用している事業者に対する立退き・移行措置の実施が完了して、初めて利用開始となる。これは、ソフトバンクモバイルに割り当てられた900MHz帯についてもほぼ同様である。

NTTドコモ
2006年7月から8月にかけて装置開発に向けたメーカーを募集。
2007年7月より実証実験を開始している。
2008年2月〜3月には、神奈川県横須賀市での屋外実証実験にて250Mbpsのパケット信号伝送に成功。
ユビキタス特区制度を利用し、富士通と共同で北海道札幌市市街地で1.5GHz帯の電波を利用したフィールド実証実験を行い、4×4 Pre-coding MIMOを適用し、帯域幅10MHz×2において下り最大120Mbpsの伝送を実現した。ほかにも、低消費電力のMIMO信号分離用LSIを試作するなど、ハード面での研究開発も行っている。
2010年6月8日、LTE商用ネットワークの試験運用を開始。
2010年7月29日、ドコモのLTEサービス名を「Xi(クロッシィ)」と発表。
2010年12月24日に、5MHz×幅×2の帯域を使用した商用サービスを開始した。この時点ではFOMAハイスピードとのデュアル式のデータ端末(L-02C)のみで、2GHz帯(バンド1)を用いる。
2011年度からFOMAとのデュアルモード端末で音声通話サービスを提供した。
2012年11月16日からは、新800MHz帯(バンド19)および1.5GHz帯(バンド21)によるサービスを開始し、東名阪を除く地域(東名阪では2014年3月末のMCAバンドの免許失効まで獲得した1.5GHz帯のうち7.5MHz幅×2が使えないため)で下り最大112.5Mbpsの通信速度に対応したが、2012年冬モデル(Xi端末のほとんどが1.5GHz帯エリア対応)の時点では端末がUE Category 4に対応していないため、15MHz幅×2がフル活用できるエリアであっても下り最大112.5Mbpsのスピードは出せず、下り最大100Mbps程度でのサービスでの提供となるとしている。また、2013年9月20日からは iPhone 5s/5c の発売と同時に東名阪バンドである1.7GHz帯(LTEとしては、1800MHz帯。バンド3)によるサービスを開始した。
ドコモでは、過去のPDCや、FOMA初期におけるW-CDMA標準仕様の非準拠という反省を踏まえ、世界市場と協調して規格の制定・導入を行うと表明しており、商用サービスの開始についても、W-CDMAの時のように世界初ではなく、他国のオペレーターの開始と合わせたものになった。
現時点での音声サービスは、CSFB方式によるFOMAのネットワークでサポートされているが、今後、対応バンドを順次追加(2015年1月頃からバンド28)していき、2014年夏、対応端末から順次VoLTE(ヴォルテ。ドコモでは「ボルテ」と表記する)による音声サービスの提供を開始した。
KDDI/沖縄セルラー電話連合(各auブランド)
同社は当初、同社が推進する『Ultra 3G』の構想の一環として第3.9世代の通信方式にUMBを導入する予定だった。なお、2009年〜2010年には「CDMA 1X WIN」の最上位サービスにあたるCDMA2000 1x EV-DO Rev.Bのサービスを検討していたが、LTEの導入を決定したため、Rev.Bの導入を解消した。その代わりにCDMA2000 1x EV-DO Multicarrier Rev.A(新800MHz帯および2GHz帯の電波を利用する)をWIN HIGH SPEEDとして2010年10月に開始した。また、ブランド名称に4Gを入れた理由は、LTEを4Gと呼称してよいとなった上、世界的にもベライゾン・ワイヤレス、およびスプリント・ネクステルなどがLTEを4Gとして扱っているため、それに合わせた形となった。
2008年11月7日、第3.9世代の通信方式にLTEを導入することを明らかにした
ケータイWatch 2008年11月7日。
2008年12月3日に正式にリリースを行った。
2010年3月には那須塩原地区においてLTEに対応した5つの基地局を設置した。
2012年9月21日、LTEサービス「au 4G LTE」はiPhone 5の発売に併せる形で商用サービスを順次開始し、当面の間は2.1GHz帯(バンド1)をiPhone 5用に、N800MHz帯(バンド18)および1.5GHz帯(バンド11)をLTE対応のAndroid搭載スマートフォン用にそれぞれ割り当てられる。他キャリアのLTEサービスにない独自の技術として「eCSFB (enhanced Circuit Switched Fallback)」という高速なCSフォールバック(音声着信時にLTEから3Gに回線を約4秒で切り替える技術)がサービス開始当初から導入されているのが同キャリアの最も大きな特徴となっている。
2012年9月21日の時点では、バンド1によるサービスを開始。11月2日よりバンド11/18によるサービスも開始。2013年夏発表のAndroid端末からは今までのバンド18・バンド11のみだったものがバンド1にも対応するようになり、一部地域で100Mbpsに対応した。
2013年9月20日より発売が開始されたiPhone 5s、およびiPhone 5cに関しては、2.1GHz帯(バンド1)に加え、新たに従来のiPhone 5に対応していなかったN800MHz帯(バンド18)に対応している。
2014年には、キャリア・アグリゲーションをヴォルテに先行して導入した。
ソフトバンクモバイル
2008年1月から2月にかけて日本エリクソンと共同で屋内実験を行った。2009年初めよりファーウェイの実験装置を用い、茨城県水戸市で実験を行うと発表した。
2009年度中にユビキタス特区制度を利用し福岡県北九州市八幡東区でも実証実験を行った(1.5GHz帯の電波を利用する)。
2011年の段階では1.5GHz帯でDC-HSDPAのサービスを開始。
2012年9月21日、LTEサービス「SoftBank 4G LTE」は2GHz帯(バンド1)の5MHz×2を使用して先述のKDDI/沖縄セルラー連合と同様に商用サービスを開始した。:2012年12月、当初テザリングには当面対応しないとしていたが、対応することとなった。
2014年4月からは、900MHz帯(バンド8)の利用可能な周波数幅が従来の5MHz×2(3Gにて利用)から15MHz×2へ拡大したため、新たに利用可能となった10MHz×2を使いLTEサービスを開始した。
VoLTEについては、2014年の冬以降に開始される予定。
ワイモバイル
2008年10月6日に東京都港区での屋外実証実験に向け実験試験局免許を申請した(1.5GHz帯の電波を利用する)。2011年11月より既存の獲得帯域(1.7GHz帯)で試験電波実験を開始し、本サービス「EMOBILE LTE」は2012年3月15日より開始した。帯域自体は従来の3.5Gと同一のものを使うが、欧州との協調性などを考慮し、該当する帯域を完全に包括した帯域である1800MHz帯(バンド3)として運用している。
端末としては、2012年にUE Category 4に対応したGL04P(ファーウェイ製)が発売され、上り最大150Mbpsの高速通信に対応している。しかし、端末はUE Category 4対応を標準化し、製品を投入するも、それに必要な帯域幅をワイモバイルが保有していないうえ、保有している帯域もDC-HSDPAと共用しているため、端末の性能を生かし切れていないのが現状である。
当面は、1800MHz帯の現有帯域に隣接する5MHz幅×2の確保を要望していくこと中心に目指す方向としている(3.5GHz帯は、ソフトバンクモバイルと実質一体運営と看做されて応札できない可能性もあり、現実的ではないため、まず1800MHz帯を、としている)。

今後の方向性

SIMロックとの関係

現在、日本では3Gとして、NTTドコモとソフトバンクモバイル、イー・モバイルがW-CDMA、KDDI/沖縄セルラー電話(各auブランド)がCDMA2000(→CDMA2000 1x)を採用しており、端末にはすべてSIMロックがかけられている。仮に、すべての端末をSIMロックフリー化したとしても、au端末は他のキャリアでは使えないことになり、SIMロックフリーの意味合いは薄れる。

次世代の携帯電話規格がLTEで統一されるとなると、SIMロックフリー化も進めやすくなると考えられ、携帯電話端末と事業者間の縛りも無くすことが可能となる。ただし、各キャリア独自のサービスは他社端末で利用できる可能性は低く、SIMロックフリー化の恩恵はiモードやEZwebを利用しないスマートフォン利用者(ただし、spモードメールやIS NETによるメールを利用するアプリを利用しない場合)、海外出張の多いビジネスマンなどに限られる可能性が高い。また、各オペレータが採用する周波数帯の違いはもちろんのこと、音声通話についても、VoIPを利用したLTEのサービス(いわゆる、VoLTE)ではなく、ドコモが2011年冬モデルから当面の導入を予定している従来のUMTS、ないしはKDDIのケースであればCDMA2000方式の音声とのデュアルでの提供の継続可能性もあり、この点においても障害になる可能性もあるとしている。

当然ながら、各オペレータの獲得周波数帯や3GPPが策定したバンドの違いなどによっても、利用可否が分かれてくる(なお、日本での700MHz帯は、後述のように、日本での免許認定後、「バンド28」として、3社それぞれの帯域が一括して包括される形になった。800MHz帯については、ドコモが「バンド19」、KDDI/OCTが「バンド18」と分かれているため、互換性はない。また、1.5GHz帯についても、ドコモが「バンド21」、KDDI/OCT・ソフトバンクモバイルが「バンド11」とやはり分かれている)。

周波数割り当て
1.5/1.7GHz帯

当初は周波数の帯域の狭さから最大3社に免許が与えられ、落選する事業者がでる見込みだったが、2009年1月に総務省は1.5/1.7GHz帯を使うことで最大4事業者に割り当てる方針を示した。このうち、1.5GHz帯は、10MHz幅2ブロックと2014年まで東名阪地区に限り利用できない7.5MHz幅(同帯域は、デジタルMCAが東名阪バンドとして利用しているため。2014年3月末を以てデジタルMCAの免許が失効予定であり、それ以降順次利用可能となる)の帯域を含んだ15MHz幅の1ブロック、1.7GHz帯の10MHz幅1ブロックの4つで申請を受け付けることになった。

2009年5月7日に免許申請が締め切られ、4社が申請し、KDDI/沖縄セルラー電話連合が1.5GHz帯(希望帯域幅は非公表)でLTE向け、ソフトバンクモバイルが1.5GHz帯で10MHz帯域幅を利用しHSPA+・DC-HSDPA・LTE向け、イー・モバイルが1.7GHz帯・帯域幅が10MHzでHSPA+・DC-HSDPA・LTE向け、NTTドコモが周波数帯・帯域幅とも非公表だがLTE向けとして申請を出した事が明らかになった。

第3世代移動通信システム#日本の周波数割り当て
2009年6月10日に免許の交付予定が明らかになり、KDDI/沖縄セルラー電話連合とソフトバンクモバイルが、何れも1.5GHz帯(バンド11)10MHz幅、NTTドコモが1.5GHz帯(バンド21)15MHz幅、イー・モバイルが1.7GHz帯(バンド9)10MHz幅をそれぞれ割り当てられた。

なお、NTTドコモは1.5GHz帯(バンド21)とFOMAサービスエリア用に使われている2GHz帯(バンド1)、FOMAプラスエリア用に使われているN800MHz帯(バンド19)のオーバーレイによりLTEを展開する予定で(当初は、2GHz帯のみの利用で、データ端末のみ。FOMA網を利用した音声とのデュアル端末は2011年度冬春モデルから全国展開。1.5GHz帯およびN800MHz帯でのLTEサービスは、2012年度第3四半期より展開予定)、LTEとFOMAのデュアルモード端末での展開となっている(即ち、LTEのエリア外でも、FOMAサービスエリアないしはFOMAプラスエリア、東名阪バンドの1.7GHz帯での利用が可能となる)。なお、音声サービスは当面LTE網では提供せず、FOMAネットワークを利用する形を取るとしている。また、海外事業者ローミング受け入れの関係で、割当の2GHz帯をすべてLTEへ転用することはしないとしており、今後周波数帯の割当があった場合は、LTE向けに丸々利用する方針を検討している。ちなみに、2012年11月に開始された、band 21による、下り最大112.5Mbpsサポートについては、UE Category 4に対応した端末が必要であり、2012年冬モデルでは、発表された端末すべてがUE Category 3に対応した端末であるため、対応エリアでは、下り最大100Mbpsになるとしている。

KDDI/沖縄セルラー電話連合はN800MHz帯(バンド18)/2GHz帯(バンド1)/1.5GHz帯(バンド11)のオーバーレイ(N800MHz帯をメインバンドとして10MHz幅×2を利用し、サブバンドとして2GHz帯および1.5GHz帯を用いる方針で、N800MHz帯の残り5MHz幅分は、WINで継続利用の方針)により、LTEを展開予定。KDDI/沖縄セルラー電話についても、音声は当面の間は既存のCDMA2000網で対応するとしている。今後周波数帯の割当があった場合は、LTE向けに丸々利用する方針を検討している。

ソフトバンクモバイルは、LTEは既存のSoftBank 3Gで利用している2GHz帯(バンド1)の5MHz幅×2を利用し、1.5GHz帯(バンド11)はHSPA+とDC-HSDPAで利用する。後述のように、新規に割当方針が検討される、他社のような800MHz帯を持っていないことを理由として900MHz帯(バンド8)の獲得に固執しており、獲得した場合は、当初から利用できる5MHz幅×2はHSPA+として運用を行う方針で、LTEでの利用は後から利用できる10MHz幅分×2となる予定。900MHz帯はすでに3GPPで策定されているBand8に相当する帯域であることから、一部3G端末でも、現状ではローミング向けではあるものの、Band8の利用が可能な端末を発売している。

イー・モバイル(現・ワイモバイル)は、すでに利用している1.7GHz帯(バンド9)と新規獲得予定の帯域とを連続する形で、2010年10月をめどにDC-HSDPAで5MHz幅分(従来の割り当て幅に隣接する、当社とBBモバイルのいずれかに追加割り当てを予定していた幅分)を新たに利用開始し、残る5MHz幅分(当初、BBモバイルに割り当てされていた帯域)を、2012年3月をめどにLTEによる利用でそれぞれ計画している(この場合、下り37.5Mbpsまでしかスピードが出ないため、DC-HSDPAの運用を行っていない基地局については使っていない5MHz幅分をLTE用にした上で、下り75Mbpsとして運用するとしている)。これに伴い、2011年11月より商用サービスの試験運用を開始した。今後、周波数帯の新規割当があった場合は、LTEバンドとして利用する方針。2012年3月に商用サービスを開始し、欧州などとのハーモナイズの関係から、帯域自体は従来の3Gと同一の1.7GHz帯ながらも、日本国内の1.7GHz帯の帯域を丸々包括する、1800MHz帯に相当するバンド3として運用している。

なお、本帯域は逼迫対策バンド(ワイモバイルを除く)の意味合いが強く、本来のLTE向け帯域としては既存の帯域ないしは、後述の700/900MHz帯がメインとされている(上述のように、KDDI/沖縄セルラー電話連合も、LTE向け帯域としては、N800MHz帯(バンド18)をメインバンド、2GHz帯(バンド1)および1.5GHz帯(バンド11)をサブバンドに位置づけているとしている)。

現在、ワイモバイルが認可されている1.7GHz帯に隣接する5MHz幅×2部分(全国バンド)の割当(当該帯域は、3GPPが設定するband 9部分からは外れているため、現実的には、LTE向けband 3として利用する形となるものとみられている)が検討されているが、イー・アクセスのソフトバンクグループ入りなどもあり、割当の予定時期等については明らかにされておらず、利用可能時期が未定であり、今後の状況により割当自体が不透明な状況となっている。2013年初頭の時点では、ワイモバイル、ドコモ、KDDI/沖縄セルラー電話連合が獲得意向を表明しており、イー・アクセスは現在の帯域を拡張して20MHz幅×2としての利用、ドコモ・KDDI/OCT連合は、逼迫対策バンドとして5MHz幅×2での利用を検討しているが、既存の東名阪バンドと隣接していないドコモおよび同帯域自体を保有していないKDDI/OCT連合は、LTEでのキャリア・アグリゲーション(CA)による他帯域との連動活用を将来的な視野に入れているとしている(因みに、ドコモの場合、25MHz幅×2の帯域自体が連続していたとしても、LTEでは連続して最大20MHz幅×2でしか利用できないため、データ通信の高速化にあたってはCAを行う必要がある)。

700/900MHz帯

その後、800MHz帯再編と前後して空きとなる予定の700MHz帯/900MHz帯(いわゆる、プラチナバンドと称される)が、移動体通信向け新バンドに割り当てる可能性を総務省が示唆しており、仮に割当が実現されることになった場合は、900MHz帯にドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、ワイモバイルの4社が、700MHz帯にドコモ、KDDI、ワイモバイルの3社が獲得の意向を表明している。700MHz帯は、CDMA2000を提供する米・ベライゾン・ワイヤレスや、UMTSを提供する米・AT&TがLTEで利用予定の帯域に近い周波数帯(北米ハーモナイズ案の場合)である(いわゆる、SMHバンド)。900MHz帯はUMTS900(バンド8)に近い周波数帯で、国際調達力、相互ローミングなどの向上が期待できる。ただし日本の700MHz帯がアジア太平洋地域にハーモナイズしたAWF案になった場合は北米市場とハーモナイズできないのが大きな課題となっている。

この、700MHz帯/900MHz帯割当方針(総務省では、前者は2015年頃、後者は2012年頃に利用開始を検討しているとされる)次第では、実際の利用帯域に変更などが生じる可能性もある。

900MHz帯の割り当て可能な周波数範囲は900〜915MHzおよび945〜960MHzの計30MHzで、ここに3GPPバンド8相当の15MHz幅×2を1ブロック分割り当てる案が有力とされている。700MHz帯は割り当て可能な周波数範囲が全体で710MHz〜806MHzの96MHzであるが配置は未定。700MHz帯配置案には北米にハーモナイズした案やアジア太平洋地域にハーモナイズしたAWF案などがある。国際調達力はLTE市場の大きい北米案(2015年における世界のLTE市場はその50%以上が北米)が優位、AWF案は割り当て帯域幅で優位と思われていたが、AWF案は送信周波数703MHz〜748MHz、受信周波数758MHz〜803MHzのバンドギャップ55MHzとなっている為に日本の710MHzからの割り当てでは45MHz×2を全て割り当てることは不可能でTV放送とのガードバンドを15MHz、800MHz帯上りとのガードバンドを15MHz必要な上にバンドギャップ55MHzで配置しようとすると、700MHz全体で96MHz空いていた帯域が20MHz×2しか割り当てできず、当初周波数利用効率が良いと思われていたAWF案の思惑から大きく外れている。このため、諸外国とのハーモナイズを重視した場合は割当が2社になってしまう可能性があること、3社に割り当てる形にする場合は3GPPによる新たなバンド策定を要する形となるが、後者の場合は、当然日本ローカルな周波数帯となる恐れが出てくる。対して、前者の場合は、900MHz帯に割り当てられる事業者を含め、落選事業者が1社出る恐れがあるとしている。

700MHz帯/900MHz帯割当方針については、総務省が上記の年度をめどに割当を検討しており、2011年8月に同省が募集した意見書が9月に公開されたものによると、ソフトバンクバンクモバイルは900MHz帯に固執しており、獲得できなかった場合には訴訟も辞さない意向を示しているが、他の事業者については、ワイモバイルが900MHz帯15MHz幅ないしは700MHz帯の10MHz幅ないし15MHz幅、KDDI/沖縄セルラー電話は900MHz/700MHz帯のいずれかを15MHz幅、ドコモは900MHz/700MHz帯で、帯域幅は明らかにしていない。なお、利用通信方式は、いずれの事業者もLTE向け(ソフトバンクモバイルのみ、当初から利用可能な5MHz幅はHSPA+向けに運用してからの転換を検討)としている。これに対し、ワイモバイルは、900MHz帯を獲得できた場合は、世界初の900MHz帯(バンド8)によるLTEサービスを開始し、データ通信網で同社のMVNOとなっているソフトバンクモバイルを含め、同社の回線を利用した新規MVNO事業者を募る方針を目指すとしていた。900MHz帯については、他社は(KDDI/沖縄セルラー連合の場合は、UQコミュニケーションズの分を含めた帯域、ソフトバンクモバイルの場合は、ウィルコムおよびWireless City Planning保有分を含めた帯域がいずれもドコモ並みに多いとした上で)100MHz幅クラスの帯域を保有しており(ドコモは東名阪バンドを含め140MHz幅)、なおかつ、ゴールデンバンド/プラチナバンドもIMT-コアバンドも自社で保有していないことから、700MHz帯よりも先に割り当てられることもあり、優先的に割当がほしいという意図もあるようである。

2012年1月27日、900MHz帯の免許申請が締め切られ、SBMは当初から利用可能な5MHz幅分はHSPA+向けとする計画(残りをLTE向けに利用)、ドコモおよびKDDI/沖縄セルラー電話はすべてをLTE向けとして利用する計画を提出しているが、イー・アクセスについては、当初利用可能な5MHz幅分は、HSPA+向けとして利用し、2015年から利用可能となる残り10MHz幅分をLTE向けとの計画を提出し、これまでの、獲得周波数帯をLTE向けにすべて配分するという方針を事実上撤回していることを明らかにしている。

2012年2月29日付で、900MHz帯はソフトバンクモバイルへの割当が決まり、残る3社は700MHz帯を目指すことになる。ソフトバンクモバイルも応募自体は可能だが、選考対象としては劣後となってしまうため、900MHz帯獲得決定の時点では応募しない意向を表明していたが、最終的に応募自体を見送った。なお、同日には、700MHz帯の割り当てについて10MHz幅を3社へという検討がなされていることが明らかとなっているが、この内容では、900MHz帯落選オペレータへの割り当てはかなうものの、この帯域での割当では、現状のLTEの技術では下り75Mbpsまでしか出せないほか、諸外国とのハーモナイズがほとんど考慮されていない状況にある。

前者の解決策としては、1社落選が出るものの15MHz幅を2社に割り当てとすることで、下り112.5Mbpsまで高速化させること可能になる(ドコモが1.5GHz帯で獲得したband21では、15MHz幅分すべて用いて実施を予定しているが、帯域自体は日本国内専用となる)。
後者の解決策としては、割り当て帯域の配置自体を改めて見直し、米国のSMHバンドないしは環太平洋地域で策定予定のAWFバンドの動向を諮ってからの策定を行う。

となることから、最終的な確定までは流動的な要素がある。

しかし、2012年6月27日付で、上述したように、700MHz LowバンドがKDDI/沖縄セルラー電話に、700MHz MiddleバンドがNTTドコモに、700MHz Highバンドがイー・アクセスにそれぞれ割り当てし、免許を認定する方向であることが明らかになっている(3グループとも、LTE向けの帯域として利用を表明)。これを承ける形で、翌日、免許が交付された。このため、AWFバンドが日本の3つの帯域へのハーモナイズに応じるかどうかが、今後の焦点になる。その後、3GPPでは3社の帯域を包括して「バンド28」に定めた。

ただし、2012年10月1日に、ソフトバンクモバイルの曽祖父会社にあたるソフトバンクが、イー・アクセスとの株式交換による経営統合を発表し、イー・アクセスの1800MHz帯のLTE網をソフトバンクモバイルの利用者に、900MHz帯/2.1GHz帯のW-CDMA網をイー・アクセス利用者に相互開放する方針を明らかにした。このため、経営統合が実現した場合、ソフトバンクグループ全体では、700MHz帯(10MHz幅×2、eA)/900MHz帯(15MHz幅×2、SBM)/1.5GHz帯(10MHz幅×2、SBM)/1800MHz帯(15MHz幅×2、eA)/2100MHz帯(20MHz幅×2、SBM)/PHS帯域(35.1MHz幅、ウィルコム)/BWA帯域(30MHz幅、WCP)を保有することになり、ドコモやKDDIグループ(UQコミュニケーションズおよび沖縄セルラー電話の帯域幅を含む)を大きく凌駕することから、現在使用できていない700MHz帯(イー・アクセス免許取得帯域分)を含め、今後の動向に注目される。なお、ソフトバンクグループの孫正義CEOは、グループでの700MHz帯の利用は当然として行うことを示唆している。

これに加え、2013年には、BWA(2.5GHz帯)の拡張バンドの割当がUQコミュニケーションズに丸々割り当てられたこともあり、KDDI系とソフトバンク系がグループ全体として保有する全国で使える帯域がドコモをいずれも上回る状況(東名阪バンドを含めても、やや下回る状況でもある)となり、イコールフィッティングの面で不透明な状況となっている。

3.5GHz帯

第4世代以降向けとして、3.5GHz帯前後の帯域を2〜3社程度に割り当てる方針が検討されており、FDDバンドの上り帯域相当部分の巻き取り時期を考慮し、早期の帯域確保の観点から、TDDバンド(FDDバンドでは、下り部分に相当)が有力とされる。TDDバンドで確定した場合、WiMAX 2やAXGP方式での利活用も視野に入る(Bands 42に包括される)。

各国・地域の状況

米国

2010年9月21日、米業界5位のオペレータであるMetroPCSは商用LTEサービスをラスベガスで開始した。AWS帯(1700MHz帯、band 4)を使用する。

2010年12月、ベライゾン・ワイヤレスは商用LTEサービスをSMHバンドブロックc(700MHz帯、band 12)にて開始し、同年にはAT&TモビリティがSHMバンドブロックbに相当する700MHz帯であるband 17でサービスを開始した。その後、同社では、band 4(AWSバンド)も利用開始した。

2012年7月には、スプリント・ネクステルが、PCSバンドGブロック(band 25)で商用サービスを開始した。同年10月にはグアムでドコモパシフィックがband 17でLTEサービスを開始している。

T-Mobile USAは、2013年3月よりAWSバンドで、一部地域で商用サービスを開始した。

欧州

欧州はまさに3Gが普及し始めた段階にあり、LTEの導入よりも、今あるGSMと新たな3G、将来のHSPA Evolutionという流れに横からLTEという選択肢が加わったのを、今後、米日やアジアといった他地域でのLTEの普及を見ながら、検討していくところである。

2009年12月14日、TeliaSoneraはスウェーデンのストックホルムとノルウェーのオスロで商用LTEサービスを開始した。

アジア

中国では、現在UMTSを採用している中国聯合通信とCDMA2000を導入している中国電信が、いずれもLTEへの移行を検討している。一方で、中国移動通信は、現在の3G (TD-SCDMA) の次の世代の通信規格として、LTEのTDD版であるTD-LTEを導入する予定であると伝えられていたが、2013年12月に入り、ようやく商用サービスが開始された。免許自体は中国聯通と中国電信にも付与なされているが、免許が下りた帯域幅は中国移動に比べて著しく少なく、不均衡な状態とされている。このため、2014年以降に、中国聯通・中国電信への新規の周波数帯の割当を含めたLTEサービスの免許が出るか否かが判断されることになった(事実上、TD-LTEのサービス提供をバーターとして、LTEサービスの提供を認める状況と云ってもよい)。

香港では、2010年11月25日より、CSLにて2600MHz帯のLTEサービスが開始されている。

韓国では、2011年7月1日より、SKテレコムとLG Uplusにて商用LTEサービスが開始された。SKテレコム、LG Uplus共に800MHz帯を利用する。2012年1月3日より、KTにおいても商用LTEサービスが開始された。CDMAで使用していた1800MHz帯を利用する。LGU+が2012年3月付けで完全な全国網LTEサービスを開始している。これは世界初である。

タイでは、が2,100MHzでサービスを実施している。

台湾では、中華電信が2014年5月30日より、1800MHz帯で先行サービスを開始し、続いて6月4日より、台湾大哥大、遠伝電信でも700MHz帯でサービスを開始した。

新興市場

インドやアフリカといった新興国市場は、従来の携帯電話事業者の進出が余り進んでおらず、存在するサービスもこなれた技術のGSMが主流となっている。大手携帯電話事業者は新興国市場より先に先進国市場での自社技術の普及を目指すため、こういった新興国市場は比較的規模の小さなベンチャー企業が、無線通信技術としてはLTEに先行するWiMAX技術を使うことで、新たな市場の開拓を目指すと今後の活動を表明している。ベンチャー企業が新興国市場に向かう理由の1つは、先進国市場では既に混み合った無線周波数帯の利用権取得に多額の投資が求められることがある。こういった新興国市場ではGSMと同等コストでのサービス提供が求められる。

国際ローミングの状況

LTEにおける国際ローミングは、2013年現在ほとんど進んでいない。

技術的には、GSMアソシエーションにおいて2010年12月にLTE上でのデータローミングに関する実装ガイドラインが策定されており、韓国のSKテレコムは、香港・シンガポール・フィリピン・スイス・カナダでLTEローミングサービスを提供しており、またベライゾン・ワイヤレス|ベライゾンも2014年を目処にLTEローミングを開始したい意向を明らかにしている。ただ前述しているように、LTEでは使用される周波数帯域が国によって大きく異なっているため、単一の端末でそれらのbandの多くをカバーするのが難しいことがローミングの障壁となっている。

また音声サービスにおけるLTEローミングは、そもそもLTE上の音声サービスであるVoLTEがほとんど使われていないことから、2011年ごろから一部ベンダの間で実証実験が行われているものの、サービスとしての提供はまだ先になるものと見られている。

新たな無線端末と今後の展開

LTEが高速通信だけでなく接続遅延も短いのは、携帯電話機やラップトップパソコンより小型軽量の携帯情報端末での採用を想定して開発されたためである。LTEの登場後は、モバイルWiMAXやXGPといった通信規格と通信サービスでの競争がはじまり、日本では仮想移動体通信事業者 (MVNO) という非インフラ型の通信サービスを生み出すことになる。VoLTEの提供も始まれば通信網上の電話接続とインターネット接続の境界はだんだんあいまいになる。

将来的に4G(ここではLTEをのぞく)の携帯電話通信が開始される時に、使用電波帯域が3.9G (LTE) と4G(IMT-Advancedなど)で異なっても、LTEの方で共通する点の多い技術を使用していれば4G(IMT-Advancedなど)への移行が簡単に行なえると期待されている。LTEでは3Gに比べて、単に使用周波数の帯域を広げることで高速通信を実現するだけでなく、電波を有効活用する工夫としてフェムトセルの活用やマルチユーザーMIMOといった接続遅延の短縮をも実現する技術などを検討してきた。

TD-LTE

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TDD方式のLTEを特にTD-LTEと称することがある。

先述の通り中国の中国移動通信が早くから次世代規格として詳細検討・開発を行っている。

FDDのように上りリンクと下りリンクのために2つの周波数帯を用意する必要がなく、上りリンクと下りリンクを跨いでの無線資源の共有が比較的容易となる。同じくTDDを使用しているWiMAX、XGP、PHS、TD-SCDMAのリプレースにも向いている。

この方式は上りリンクと下りリンクの無線資源を分割するガード帯域の存在に起因する通信速度の低下を防ぐことが技術的に困難と考えられ、当初は世界でも中国移動通信以外で導入を視野に入れている大手キャリアは在しなかった。しかし、中国移動通信はリモートラジオヘッドの性能向上やセルの小型化などの工夫で通信速度の低下を大幅に解消し、上海万博でもTD-LTEのデモを行い、100Mbpsを超えるスループットを実現した。この時点のTD-LTEのスペックですでに次世代モバイルWiMAXであるWiMAX2の要求仕様を上回っており、WiMAXの市場は最終的にWiMAX2でなく、TD-LTEに覆われるとの見方もあった。2012年10月31日のWiMAX ForumにてTD-LTE互換モードを追加したWiMAX2.1を発表した。。さらに、地域ごとに異なる周波数を設定せざるをえないような国土の広い国で必要とされる周波数境界上の制御には、TD-LTEのほうがFDD方式のLTEよりも適していることをフィールドテストなどで実証している。

2010年にはアメリカのClearwireがTD-LTEのフィールドテストを行うと発表し、ロシアのYotaもTD-LTEによるサービスの開始を予定していると表明した。さらに2011年にはフィンランドのノキアがTD-LTEのフィールドテストを行うと発表し、インドの規制当局もTD-LTEの周波数割り当てを行うことを決めた。また、2011年9月、サウジアラビア最大手のモビリーと二番手のザインがTD-LTEによるサービスを開始した。

2014年、日本国内における3.5GHz帯の割当について、総務省では、FDD方式では上りの帯域の確保時間がかかり、早期に割り当てを行いたい考えから、上述のように、FDDでは下り帯域として利用する部分相当の帯域をTDDバンドとして検討していることが明らかになった。この検討が実現すれば、後述の「互換と称するサービス」ではなく、名実ともにTD-LTE方式での提供が行われる見通しとなっている。

日本でTD-LTEの「互換」とされているサービス

日本では、ソフトバンク傘下のWireless City Planningが、モニターサービスで使用していたeXtended Global Platform (XGP) 方式の採用をやめ、TD-LTEと100%互換のAXGP (Advanced eXtended Global Platform) 方式を2011年11月より採用。その後、同社のMVNOとしてソフトバンクモバイルがSoftBank 4Gの名称にて2012年2月より開始すると発表し、現在サービス提供中である。また、ソフトバンクモバイルではAXGP通信対応スマートフォンやモバイルルータを多数提供している。

今後、KDDI傘下のUQコミュニケーションズがTD-LTE互換のWiMAX Release2.1を採用する方向で検討すると発表しており、2.5GHz帯の周波数追加割り当てがなされた場合に限りサービスを開始するとしていたが、正式に20MHz幅分丸々割り当てが決まったため、新規割り当て部分を利用してWiMAX 2+サービスを2013年10月以降をめどに開始されることになった。なお、WiMAX 2+が開始された際は現在の+WiMAXサービスのようにKDDI(au)からWiMAX 2+対応スマートフォンが発売される可能性もあるとしている。

なお、両社とも、利用者認証にはUIMカードを用いる形になっている。これは、TD-LTEの認証方式が、W-CDMA系サービスと同様、UIMカードに記録された電話番号を採用していることに起因するもの(因みに、2013年度時点で、WiMAX 2+はKDDI契約、AXGPサービスはソフトバンクモバイル契約とのデュアルモードで提供されていることもあり、前者はKDDIないしは沖縄セルラー電話の電話番号が、後者はソフトバンクモバイルの電話番号が焼き付けられており、携帯電話の電話番号で利用者認証を行う。このため、前者については、UQ WiMAXとは異なり、UIMを挿入した状態の特定の機器でしか認証できなくなった)。また、音声サービスは提供する予定はなく、MVNOとして提供される事業者側の音声方式などを利用する形となる。なお、総務省では、BWA事業者には電話番号の割当を行わないとしていた(このため、かつてのXGPサービスには、電話番号の入っていないUIMカード状のICチップ(XGP Cardと称した)で利用者認証を行っていた)。

このことが起因しているためか、2014年2月時点で、他社へのMVNO提供によるサービスではなく、Wireless City Planningによる独自の提供がなされていない状況にある。同様に、WiMAX 2+についても、HWD14のUQブランド版をサービス提供用の端末として用いるなど、KDDI回線のMVNOとのデュアル契約の形でしか提供されない。

互換性があることから、LTE-Advancedの機能の1つであるキャリア・アグリゲーション(CA)についても対応可能とされ、Wireless City Planningが2014年秋ごろをめどに、既存の利用可能帯域である20MHz幅と、割り当て自体は既にあったもののこれまで利用ができなかった10MHz幅を併せる形で、CAに対応させる方針。帯域自体は連続しているが、母体となるTD-LTE方式自体が最大で20MHz幅までしか連続で利用できないため、CAによって組み合わせるという。

LTE-Advanced

現在3GPPではLTEの発展規格であるLTE-Advanced(LTE-A)の標準化を行っている。LTEの10倍程度の速度を予定している。ITUの定める第4世代移動通信システムの一つ。

2011年1月27日、NTTドコモは、LTE-Advancedの実験用予備免許を取得した。今後、神奈川県横須賀市および相模原市にて実証実験を行う予定。2014年度中にサービスを開始したいとしている。

2011年1月、韓国電子通信研究院 (ETRI) が開発した伝送速度600メガビットに達するLTE-Advancedの通信実演が公開されている。2013年6月26日、SKテレコムで世界で初めてのLTE-Advanced商用サービスが開始された。他社も、7月中にはサービスを開始する予定である。

同方式では、複数の周波数帯(例えば、ドコモであれば、獲得しているすべての帯域がLTEで利用され、かつ全国での利用が可能と仮定すれば、700MHz帯の10MHz幅×2、800MHz帯の15MHz幅×2、1.5GHz帯の15MHz幅×2、1800MHz帯の20MHz幅×2、2GHz帯の20MHz幅×2の計80MHz幅×2が利用可能となる)を組み合わせて利用する、「キャリア・アグリゲーション」と呼ばれる技術により、最大100MHz幅×2を利用することにより、ギガビット秒オーダの通信の実現を計画している。

2014年、キャリア・アグリゲーション(CA)については、KDDI/沖縄セルラー電話が、Bands 1/18の各10MHz幅×2を束ねる形で、下り最高150Mbpsを実現した、4G LTE CAを開始した。NTTドコモは、1800MHz帯(Bands 3)で下り最高150Mbpsが実現できていることから、この時点ではVoLTE(ヴォルテ。ボルテとも)の導入を先行させ、2014年時点でのCAの導入を見送っている。ソフトバンクモバイルは、2015年以降をめどに、CAの導入を検討している。

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