ITパスポート試験 用語辞典

PoV【Proof of Value】
ある技術や製品、サービスが実際に期待される価値を提供できるかどうかを検証すること。

新しいソフトウェアやシステムを導入する際、その有効性や投資対効果(ROI:Return on Investment)を事前に確認するために実施される。PoVは、実際の開発に入る前にその技術やアイデアが実現可能かどうかを検証するPoC(Proof of Concept:概念実証)とは異なり、実際の業務環境や運用要件に沿って、すでに完成された製品やサービスを評価する。

PoVの実施にあたっては、特定の指標やKPIが設定され、それに基づいて評価が行われる。たとえば、新しいAIツールの導入を検討する場合には、その精度や処理速度が業務要件を満たすかどうかを、実際のデータを用いて検証する。PoVの結果が良好であれば本格導入に進む判断材料となるが、期待した価値が得られない場合には、改善策を検討するか、導入を見送る判断がなされる。

PoVは、特に企業のIT投資において重要な役割を果たす。高額なシステムやツールを導入する前に、一部機能に限定してクラウドシステムに移行し検証する、製品の無料トライアルを利用して評価するなどの方法によって価値を客観的に確認する。こうすることで、リスクを最小限に抑えるだけでなく、ステークホルダーに対して導入の正当性を示す材料となり、円滑な意思決定を促進する。
別名:
価値実証
分野:
ストラテジ系 » 技術戦略マネジメント » 技術開発戦略の立案・技術開発計画
(シラバスver6.3)
重要度:
「技術開発戦略の立案・技術開発計画」に属する用語
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